日本の博物館は、みんな同じような展示をしていると思いませんか?
どうしてだろう?
それはね、博物館の展示は日本の場合、
Ta社、Tm社、No社という少数の会社で独占しているからです。
おまけにね、関わっている人はほんの少ししかいないし、
日本人は、あの面白味のない展示が博物館だと思っているのです。作る側も見る側もね。
博物館けっこう好きなのですが、やっぱり「集客」という観点から見ると、
ものすごくもったいないことしていますよね。
来館した人がどういう体験をするのか考えていないところが圧倒的に多い。
やっぱり教育施設という「思考」を捨てることができないのですよ。
最近ではアミューズメントとミュージアムを足して
「アミュージアム」なんていう言葉ができていますが、
やっぱりまだまだ質が低いですよね。
例えば、けっこう好きな博物館なんですけど、
小田原にある「地球」をテーマにした博物館なんかは、
ものすごく惜しい失敗をたくさんしています。
またかなりレベルの高い琵琶湖の湖畔にある博物館も、
やっぱり集客という観点から考えれば、もっともっと入館者を増やせるのに、もったいない。
ちょっとしたことを知っているのと知らないのでは、
金額にして何千万円、何億円の損をしているかもしれないのですよ。
私が展示をプロデュースした北海道の上湧別にある
「ふるさと館JRY」は毎年たくさんの集客をしています。
この博物館は上湧別町という人口わずか六千人の町にある
「郷土博物館」なのですが、ここは屯田兵が開拓した町で、
その開基100年の記念事業として博物館を作ることになっていました。
私は屯田兵がどういうふうに、どういう思いでこの町に来て、
どんな苦労をしながら町を開拓していったのかを、
クオリティの高いミニチュアのジオラマ(シーンを設定した展示)で表現していったのです。
ミニチュアの開拓物語です。
もう5年以上たちますが、とってもいい博物館です。
ま、まだまだなことがありますが、館長の中村先生や学芸員の中島さんも
いい博物館にするために、日々努力しています。
ここでは開館以来(平成8年)アンケートをとっているのですが、
その当時からものすごく評判がいいのです。
ウソだと思ったら問い合わせしてみてください。
ここの展示に関しては「わかりやすく楽しい」というのがコンセプトです。
例えば何故屯田兵という制度ができたかという解説文なんかは、
通常「屯田兵制度の確立」とか書いちゃうでしょう。
それだと興味を引かないわけですよ。
だからこういう展示の解説の見出しには
「北方を警備し、北海道を開拓せよ!」
というような見出しをつけるわけです。
来館者が、あたかも質のいい「歴史雑誌」を見ているかのように、
次々と興味をもって展示を読みたくなる言葉遣いや、グラフィックを考えたのです。
それにクオリティの高いジオラマ展示。
これだってただ単にクオリティが高いというだけじゃありません。
ちゃんと人間心理を考えて作っているのです。
例えば人間は無意識で「覗き込む」ということが大好きな動物です。
だからジオラマはすべて小窓から覗く形式になっています。
もちろんジオラマを見る方向は一方向。
よく博物館でジオラマを四方から見せるよう作っているところがありますが、
これはなかなか上手くいかない。失敗作が多い。
来園者が見る位置を計算して、
最大限効果を発揮するようなデザインをしなければならないからです。
ニューヨークにある「アメリカ自然史博物館」の動物のジオラマ展示は
まさにこういうことを考えてデザインされてますよね。
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このジオラマは
屯田兵の家族達が北海道に上陸して
目的地の上湧別まで歩いているシーンを再現
覗き込み形式のジオラマになっている |
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ジオラマのアップ
わずか2メートルくらいの奥行きなのに
永遠に続いているかのようなデザイン |
今から展示のリニューアルとかをお考えの博物館の方。
また新築で博物館を作ろうと思っている方。
エクスペリエンス・マーケティングを使って素晴らしい博物館を作ってください。
<問い合せ先 上湧別ふるさと館 JRY Tel.01586-2-3000>
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