世界を大ざっぱに捉えると原理原則に気がつく

物理学者はこの複雑な宇宙を、わずか400年たらずでどのように理解してきたのか

「ここに紙切れと本がある。どちらが先に落ちるでしょう?」

先日、とあるセミナーに飛び入り参加でお話しした時にそういうことをやりました。
ボクの右手にはA4のレポート用紙。
左手には書籍。
聞いていた経営者の人はほとんど、本のほうが先に落ちると言った。
同じ高さまで持ち上げて、手を離すと、本がストンと落ちて、紙はふわふわと落ちた。
(できる人はやってみてください)
本のほうが先に床に到着したわけです。

ガリレオの実験(参加の寺島正美さんが撮影)

ガリレオの実験(参加の寺島正美さんが撮影)

それはなぜ?と質問すると半分以上の人が、「本のほうが重いから」という答え。
「でも、それって本当かな?」

次に下に落ちたレポート用紙をくしゃくしゃにまるめて、ボールのようにします。
そして、同じように本とそれを落としてみた。
そうすると、同時に落ちる。
(本当だから、やってみてください)

これで本のほうが重いからというのは間違いだということに気づきますよね。

アリストテレスは、重いものが先に落ちるといったが、実験はしなかった。
400年くらい前にガリレオが実験で証明した

「物体は重さに関係なく、同時に落ちる」

という有名な原理原則。

重さ?
ガリレオはそれは違うと言った。
ささいなことを無視すれば、全てのものは同じ速度で落ちる。と言った
そして、「世界を大ざっぱに捉える」という、素晴しい手法を思いついたのです。

世界は複雑、でも、ささいなことは気にしなくていいことに気づいた。
物体の運動は複雑で、この紙切れの運動も複雑だけれども、重要なのは、その複雑さのほとんどは無視していいということだ。
こうすれば、ものごとは単純になる。
複雑な世界に向き合う時、小さなことにこだわらないようにすること。

ささいなことにこだわらなかったお陰で、こうして普遍的な法則に気づいたのです。
こうした普遍的なことこそが、今の世界に必要なこと。
どうやって、ものごとを大ざっぱに捉えるか。

ビジネスも同じ 原理原則が大切

ビジネスの本質、原理原則に気づくことが大事なのです。
原理原則にそわないビジネスは、モノゴトを複雑にして、貴重なエネルギーやカネ、人材を無駄に使うことになってしまう。
シンプルに考えることです。

ビジネスの本質はなんでしょう?

たとえばあなたの店の集客が減っていたとしたら、シンプルに考えることです。
以前から来店していた人が来なくなったのはなぜか?
新規の客が減っているのはなぜか?
地域社会でどういう存在か?
商品はどうか?

などなど、

既存顧客が来なくなったのは、あなたの店を忘れているから。
新規客が減っているのは、あなたの店を知らないから。
あなたの店に気づいていないから。

だったら、何をすればいいかわかります。
あなたの店を忘れている既存顧客に来店してもらいたかったら、思い出してもらうこと。
あなたの店に気づいていない新規客に来てもらいたいのなら、気づかせること。

複雑なことは、ほとんどの場合無視していいことなのです。
今期の予算とか利益というのは、些末なことなのかもしれません。
有名な会社になるとか、大きな会社になるとか、そんなことを目指すのは、些末なこと。
原理原則に反しているのかもしれない。
原理原則に気づくことです。

お客さまによろこんでもらって、世の中をよりより世界にしていく。
シンプルに考えると、これがビジネスの「原理原則」なのです。

天気のいい11月の土曜日、遅く起きた朝にコーヒーを飲みながら考えていたのは、概ねそんなことだ。
ステキな週末を!

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藤村 正宏
北海道釧路生まれ。明治大学卒。著書「モノを売るな!体験を売れ!」で提唱したエクスペリエンス・マーケティング(通称エクスマ)の創始者。経営者、ビジネスリーダー向けに「エクスマ塾」を実施、塾生はすでに1000名を超えている。著書は、海外にも翻訳され30冊以上出版。座右の銘「遊ばざるもの、働くべからず」

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