
AI時代、人間の価値はどこへ向かうのか
昔、営業の世界ではよく言われていた言葉があります。
「商品を売るな。自分を売れ」
今の若い人たちには、少し昭和っぽい精神論に聞こえるかもね。
でもね。AI時代になった今、この言葉はむしろ、ますます本質になってきていると思うんだ。
今回は、ある有名な生命保険会社。
そこの営業マンの話を書こうと思います。
彼は、僕の塾生さんです。エクスマの考え方を基本にして、めちゃくちゃ営業成績がいい人です。
生命保険会社って、基本的に歩合制ですよね。売れなければ収入にならない世界。
でも彼は、圧倒的に結果を出している。おそらく年収は、普通の会社員の10倍近くあると思う。
なぜ、そんなに結果が出るのか。
もちろん、金融や保険の知識は豊富です。勉強もしている。
でもね。それだけだったら、同じような営業マンは山ほどいる。
じゃあ、何が違うのか。
それは、「人」で選ばれているということ。
保険って、すごく特殊な商品です。目に見えない。しかも、人生に深く関わる。
病気。
事故。
家族。
老後。
死。
そういう、人生の不安に向き合う商品です。
だからお客様は、商品のスペックだけでは選ばない。
「この人なら信頼できるか」
そこを見ている。
誠実か。
優しいか。
ちゃんと寄り添ってくれるか。
長く付き合える人か。
結局、人柄。
彼は、その全部を持っている。
さらにすごいのは、契約をいただいた後なんです。普通、営業って契約したら終わりになりがちだよね。
でも彼は違う。
毎月、お客様にニュースレターを送っている。
投資や保険の役立つ情報。
税金の話。
社会保障の話。
資産形成の話。
もちろんそれもある。
でも、それだけじゃないんだな。
旅行へ行った話。
最近観た映画の話。
読んだ小説の話。
趣味の料理の話。
そんな、一見すると営業に関係ない話が、たくさん書かれている。
でも、そこが大事ということ。
そこに「人柄」が出るから。
世界観が伝わるわけだ。
これ、エクスマでずっと言っていることなんだけど、人は「情報」だけではファンにならない。
人柄や価値観、生き方に共感して、はじめて「この人が好き」になる。
彼のニュースレターには、まさにそれがある。毎月届くのを楽しみにしている人もたくさんいる。
さらに、彼は毎日Xも更新している。ビジネスに役立つ格言を書いたり、お昼ごはんを食べた店を紹介したり、夕食のメニューや感想を書いたり。何気ない発信。
でも、その積み重ねが、「この人、感じいいな」を作っている。
SNSを通じて、日常的に関係性を育てているってこと。
さらに、毎日ブログも更新しています。後輩の営業マンに向けて。一般のビジネスパーソンに向けて。
役立つ考え方や、営業の本質や、仕事への向き合い方を、発信し続けている。
これらは、単なる情報発信じゃない。「信用の蓄積」。
AI時代になると、商品知識や情報は、誰でも簡単に手に入るようになる。AIが教えてくれるから。保険の比較も、投資の比較も、最適解も、AIが瞬時に出すようになる。
じゃあ、人間の営業は不要になるのか。ボクは逆だと思う。
AI時代になるほど、最後に残るのは、「誰から買いたいか」だから。
人間性。安心感。共感。この人と付き合いたい、という感情。
彼は、それをずっと実践している。売り込んでいない。
でも、選ばれている。なぜなら、日々の発信によって、「人」が伝わっているから。
今、多くの会社や営業マンが、「どう売るか」ばかり考えている。
でもね、本当に大事なのは、「どう生きているか」なんだ。
どんな価値観で生きているのか。
どんな日常を送っているのか。
どんなものを美しいと思っているのか。
そういうものが、SNSを通じて、全部伝わる時代だから。
AI時代って、情報の時代ではなく、人柄の時代なんだと思う。
だからこそ、個人がメディアになることが、ますます重要になる。
会社員でも。
経営者でも。
個人事業主でも。
「自分」という存在そのものが、最大のブランドになる。
うまく発信しようとしなくていい。まずは、自分の感情を出してみること。
それが、これからの時代、いちばん強い営業になると、ボクは思っています。
藤村 正宏
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