藤村 正宏

エクスマ思考

商品を売るな、ストーリーを共に編め──自然体験型マーケティング

森を歩き、湖を漕ぎ、火を囲んだ夜。 ──人は、そのとき何を語り、何を記憶するだろう? リゾート営業や自然体験マーケティングの世界では、 いま「商品を売る」ことよりも、 「ストーリーを共に編む」ことが求められています。 この記事では、 ファミリー向け・カップル向け・企業研修向け、 それぞれの“体験ストーリー設計”の実践例を紹介します。 「体験商品」を売る時代は終わった。 カヌーツアー、SUP体験、星空観察──。 メニューを並べて、「どれにしますか?」と聞く。 そんな売り方は、もう古い。 お客さんが求めているのは、体験そのものじゃない。 「誰と、どんな物語をつくれるか」 そこに、心が動く。 営業は、ただ商品を紹介するのではなく、 いっしょに物語を編む案内人になる時代です。
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アドベンチャー・ツーリズム なぜ「森と湖」は、人の心を動かすのか?──五感に響く体験設計

森を歩くと、木々の香りがする。 湖のほとりに立つと、空気が変わる。 静かな夜、耳を澄ませると、自分の鼓動が聞こえる。 ──自然は、すべての「感覚」に働きかける。 だからこそ、森と湖のリゾートは、ただの「観光地」じゃない。 心を動かし、人生を変える“舞台”になる。 自然がもたらす五感刺激をベースにした体験設計のヒントを、リゾート営業・アウトドア体験マーケティングの視点から紹介します。 「五感」を動かすことが、心を動かす。 現代人は、思った以上に“五感”を使っていません。 スマホの画面を見続け、 エアコンのきいた部屋で、 無機質な音楽を聞き流す。 都市生活は、視覚情報に偏りすぎて、 嗅覚も、触覚も、聴覚も、鈍らせてしまうんです。 だからこそ、森や湖に行ったとき、人ははっきりと「生きている」と感じる。 営業やマーケティングで自然体験を提案するとき、 単なる「アクティビティの数」じゃなくて、 「五感をどう震わせるか」を意識することが、圧倒的に大事です。
エクスマ思考

アドベンチャー・ツーリズム 森と湖で「人生の思い出」をつくる──自然体験を“売る”時代の終わり

「アドベンチャー・ツーリズム」が注目されている リゾートは、もう「プランを売る」だけじゃ足りない。 お客さんと一緒に、「人生の物語」をつくる時代が来ている。 最近、観光業では「アドベンチャー・ツーリズム」が注目されています。 簡単にいうと、ただの観光旅行ではなく、「自然や文化と深く関わりながら、ちょっとした冒険やチャレンジを楽しむ旅」のことです。 アドベンチャー・ツーリズムには3つの基本要素があります。 自然体験(Nature)  森、湖、山、海など、自然の中で活動する。 身体的アクティビティ(Physical Activity)  ハイキング、カヌー、乗馬、サイクリング、スキー、ダイビングなど、体を動かす。 文化体験(Cultural Immersion)  地域の伝統、食文化、歴史、暮らしに触れる。たとえば、アイヌ文化体験や里山での農業体験もこれにあたります。 僕のクライアント、北海道の鶴雅グループでも、アドベンチャー・ツーリズムに力を入れています。 この3つの基本要素の中で、1の自然体験と、2の身体的アクティビティの要素を入れて、自然体験を「売る」のではなく、「共創」するという、エクスマ的な視点で、勝手にマーケティングプランを作ってみました。
エクスマ思考

「神の見えざる手」が見えなくなった日

「もっと早く、もっとたくさん」が止まらない。 いま、資本主義っていう仕組みが、ガタガタしてる。 どうしてかっていうと── 「短期で儲けること」だけが、評価されるようになったからです。 たとえば、銀行。 お金を貸すとき、返してもらえるかどうかで判断する。 それはもちろん当然なんだけど、 「今すぐ儲かりそうな会社」にしか貸さない。 投資家もそう。 株を買って、値上がりしたらすぐ売って利益を得たい。 だから、派手な成長を見せる会社が好まれる。 つまり、企業もどんどん「短距離走型」になっていくんです。 長くてゆるやかな未来より、今すぐの数字。 ──50年後、世界の食糧危機を救うかもしれない技術? 残念ながら、いま儲からないから投資はナシ。 その結果、どうなったか。 ・環境を破壊してでも、早く稼げる工場を建てる。 ・労働者を安くこき使って、数字をつくる。 ・モノが売れるように、大げさな広告を流しまくる。 ・「必要ないかも」と思わせないくらいの熱量で、欲望を煽る。 「売れたら勝ち」みたいな空気が、あちこちに広がって、 しまいには、粉飾決算とか、安かろう悪かろうの商品とかまで平気で出てくる。
SNSマーケティング

商いは、恋に似ている 好きになってもらう投稿をしよう

販路って、広げれば広げるほどいいと思われがちだけど、 広げたぶんだけ、メッセージがぼやけることもある。 たとえば、誰でも入れるようにとドアを全部開けていたら、 中の空気が逃げちゃって、なんだか落ち着かない場所になることもある。 「あなたのためだけに、このドアを開けてます」 そんなふうに、しっかりドアを選んでくれるお店や会社に、 人は安心するし、惚れ込むんじゃないかなって思います。
SNSマーケティング

「見られてない」は当たり前|関心に寄り添う発信だけが届いていく

最近、つくづく思うんですけどね。 人は、「あなたが言いたいこと」なんて、あんまり聞きたくないんです。 「自分が知りたいことだけ知りたい」。 それが、ふつうの人間です。たぶん、僕も、あなたも。 たとえば。 お腹がペコペコのときに「最近の火星探査について話したいんだけど…」って言われても、ぜんぜん頭に入ってこないでしょ? 今、知りたいのは近くにおいしい蕎麦屋があるかどうか。それだけ。
SNSマーケティング

「誰の言葉を信じて買う?」購買行動データが示す意外な事実

「これ、いいよ」 って、好きな人に言われたら、たいてい人は試してみたくなるものです。 SNSを日々見ていて、あらためて思います。 やっぱりね、ものを選ぶときにいちばん影響力があるのは、「つながり」なんですよ。 買い物って、「誰かのおすすめ」が背中を押してくれることが多い。 最近あなたが買ったもの、選んだお店、思い出してみてください。 それって、 「家族がよかったって言ってたから」とか、 「仲良しの友達がSNSで紹介してたから」とか、 そんな理由じゃなかったですか?
エクスマ思考

センスがいい人は、なぜ選ばれるのか? 一流の料理人はアーティストみたいだ

支笏湖にあるホテル『水の謌』で、鶴雅グループ全体の執行役員調理部長、鎌田さんに会って、一緒に夕食を食べました。会話をしているうちに、前に会っていたことに気づく。そして以前のブログを調べたら、書いていた。 当時、鎌田さんは30代前半の若さで、『水の謌』の料理長でした。 鎌田さんの料理は美味しいのは当たり前なんだけど、センスがとてもいい。 クリエイティブなんだ・・・と思ったら、このブログを読んで納得しました。
SNSマーケティング

SNSってちゃんと使うと やさしい|関係を、育てていく仕事なんだ

SNSは“誰かのそばにいる”ための道具だと思う SNSって、なんとなく「賑やかな場所」っていうイメージがありますよね。 バズとか、炎上とか、トレンドとか、常に何かが流れてる。 でも、僕は思うんです。 SNSって、本当は“やさしい道具”だって。 使い方を間違えなければ、誰かとちゃんと向き合える。 使い方をちゃんとすれば、関係が少しずつ育っていく。 そんな道具なんじゃないかなって。
SNSマーケティング

話す、聞く、笑う|SNSってほんとはそういうこと

SNSって、なんのためにあるんだろう? バズるため? 売るため? 情報を届けるため? どれも間違いじゃないんだけど、 僕はもうちょっと、別のことを信じてる。 SNSって、ほんとは “話す、聞く、笑う” 場所だと思う。 カフェや居酒屋で友だちとおしゃべりするみたいに、 ゆるくて、たのしくて、ちょっと本音もこぼせる。 そんな空気があるSNSが、僕は好きです。