
阿寒湖の夜明け
阿寒湖に滞在すると、鶴雅グループの客室にはペットボトルの水が置かれている。
宿泊者へのささやかな心配りだ。
でも、阿寒を深く知ってしまうと気づく。
この地に来たら、ペットボトルの水はいらない。
なぜなら阿寒には、
100年かけて旅してきた特別な水があるからだ。
その名も「阿寒100年水」。
阿寒湖に来る旅人なら、一度は飲んでほしい。
“喉を潤す”というより、
“時間を飲む”ような、不思議でロマンチックな体験ができるから。
(このペットボトルの水も100年水)
100年の旅をしてきた水。森と火山を抜けて、あなたの手の中へ。
阿寒湖に降る雨や雪は、すぐ湖へ流れ込むわけではない。
森を歩き、土に染み込み、火山の層をくぐり、
ゆっくり、ゆっくりと進む。
その旅路は、なんと 約100年。
今日あなたが飲む水は、
100年前の空から落ちてきた一滴が、
森に守られ、大地に育まれ、
未来へ運ばれてきたものだ。
たとえば、
「阿寒湖を散策したあと、湖畔のベンチに座って、マイボトルに汲んだ100年水をゴクリ」
そんな瞬間は、ただの水ではなく“旅の時間”そのものを飲んでいるよう。
自然がつくるフィルター。余計なものが入らない理由
阿寒100年水は、自然そのものがフィルターだ。
-
森の豊かな土
-
火山の地層
-
地下の微細な穴
-
100年のスローフィルタリング
だから人工的に加工する必要がない。
軽いろ過と塩素の最小限の消毒だけで十分。
“手を加えないおいしさ”という贅沢。
これも阿寒という土地を象徴している。
一口飲むとわかる“やわらかさ”。体の中にすっと入る感覚
阿寒100年水は軟水だ。
だから、口に入れた瞬間「やさしい」と感じる。
ミネラルはほどよく、喉を通るときにひっかかりがない。
とくに、
「サウナのあと、外気浴しながら100年水を一口」
これがたまらない。
その一杯のために旅に来てもいいほどだ。
鶴雅グループのホテルや阿寒周辺のサウナでも
この水が使われていて、水風呂のやわらかさも格別だ。
マイボトル文化。無料なのに“とんでもなく贅沢”な体験
阿寒湖には、給水スポットがある。
マイボトルを持って行けば、無料で阿寒100年水を汲める。
無料だというのに、
どうしてこんなに贅沢に感じるのだろう。
それはきっと、
「100年の時間をボトルに詰めて持ち帰る」という体験だから。
たとえば、
「カムイルミナ帰り、夜風にあたりながら冷たい100年水をゴクリ」
この瞬間は、旅の疲れも興奮も、綺麗にすっと溶けていく。
また翌朝には、
「チェックアウト前にボトルに満たして、旅の余韻をそのまま持ち帰る」
そんな楽しみ方もある。
ホテルもサウナも、この水を使っているという贅沢
鶴雅グループの施設を中心に、
阿寒周辺のホテルやサウナでは、
“当たり前のように”この水が使われている。
肌にふれたときの滑らかさ。
飲んだときの軽さ。
ただの水ではない。
これはもう“阿寒名物のひとつ”だと思う。
阿寒湖には名産料理も温泉もある。
けれど、「名物の水」がある土地は珍しい。
“ただの水”ではなく、“物語を飲む”という贅沢
旅先で水を飲むとき、
僕はよくこんなことを思う。
「その土地の水は、その土地の物語だ」
阿寒100年水を飲むとき、
あなたが体に迎え入れているのは、
100年の時間、100年の自然、100年の物語だ。
たった一口で、
旅の深さがぐっと増す。
そんな体験を提供してくれる。
阿寒湖に来たら、ぜひ一度。
あなたの体の中に入るのは、100年旅をしてきた“ロマンチックな一滴”。
これ以上の贅沢は、なかなかない。
藤村 正宏
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