もう人間の出番はないのか?
AIが急速に賢くなっています。
文章も書ける。
企画も出せる。
分析も、比較も、改善案も、一瞬で出てくる。
マーケティングの世界では、「もう人間の出番はないのでは?」そんな声すら聞こえてきます。

でも、現場を見ていると、どうもそう単純ではない。
AIを使って成果を出している人と、同じようにAIを使っているのに、なぜかうまくいかない人がいる。
この差は、スキルでも、知識量でもありません。
もっと手前に、決定的な違いがあるのです。
世界は、最初から決まっていない
量子論の世界では、世界は最初から一つの状態にカチッと確定して存在しているわけではない、と考えられています。
観測されるまでは、いくつもの可能性が重なり合った「確率の雲」のような状態にある。
そして、どんな観測が行われるかによって、その中の一つが現実として立ち上がる。
難しい話をするつもりはありません。
ただ、この考え方は、僕たちが生きている現実にも、驚くほどよく似ていると思う。
マーケティングの現場で起きていること
同じ商品。
同じ価格帯。
同じSNS。
同じAIツール。
それなのに、ある人は「厳しい時代だ」と言い、ある人は「面白くなってきた」と言う。どちらが正しいか、という話ではありません。
どちらの世界を観測しているかその違いがあるだけです。
・「もう売れない」と観測すれば、
売れない理由はいくらでも見つかる。
・「まだ可能性がある」と観測すれば、
可能性を裏付ける材料も、同じだけ見つかる。
ここで登場するのが、AI。
AIは「賢すぎる観測装置」
AIは、とても優秀です。
問いを投げれば、それを裏付けるデータや事例を、いくらでも集めてきます。
怖いのは、どんな問いにも、ちゃんと答えてしまうこと。
・「この業界はもう終わっているよね?」
・「価格競争に勝てない理由は?」
こんな問いを投げれば、AIは論理的で、説得力のある「終わっている証拠」を並べてくれる。
逆に、
・「ここに面白さはないかな?」
・「お客さんが喜ぶ余地は?」
と問いかければ、同じAIが、まったく別の未来を提示してくる。
AIは中立です。善でも悪でもない。
でも、使う人の心の状態は、中立ではない。
不安な心でAIを使うと、未来は不安に確定する
ここのところは、とても大事です。
焦っているとき。
恐れているとき。
「失敗したくない」と強く思っているとき。
その状態でAIに問いを投げると、AIはその不安を「論理」と「データ」で補強してしまう。すると、不安は「正しい判断」に変わり、ますます動けなくなる。
これは、AI時代ならではの新しい落とし穴です。
未来は「観測の姿勢」で決まる
戦略は大切です。
マーケティング理論も、フレームワークも、もちろん役に立つ。
でも、それらを使う前に、もっと大切なものがある。
それは、いま、自分がどんな心の状態で世界を見ているか。
・世界は敵だと思っているか
・お客さんを信じているか
・未来を恐れていないか
この「観測の姿勢」が、立てる問いを決め、AIの答えを決め、結果として未来を決めていく。
量子論的に言えば、未来はまだ確定していない。
可能性の雲のまま、そこに広がっている。
どの未来を現実として選び取るかは、今この瞬間の、あなたの心の状態に委ねられている。
AIが賢くなるほど、人間は賢くなる必要はありません。
必要なのは、速さでも、正確さでもなく、姿勢です。
・面白がる心
・余白を許す感覚
・すぐに決めつけない態度
AIは、あなたの代わりに考える存在ではなく、あなたの「観測」を拡張する相棒。
だからまず、心を整える。
今を穏やかに、少し楽しく過ごす。
その状態でAIと向き合えば、マーケティングは奪い合いではなく、未来を一緒に創る行為になる。
先行き不透明な時代だからこそ、世界をどう観測するか。
そこに、すべてが詰まっているんだと確信しています。
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でも・・・
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藤村 正宏
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