朝食のルームサービスで気づいた 価値を高める方法

ルームサービスの朝食って優雅

今日、福岡にあるマリノアリゾートホテルでコンサルの仕事をしていました。
ウェディングが有名なホテルです。
福岡空港から、タクシーで20~30分でこんなリゾートホテルがある。
海の見える結婚式場を持ったホテルです。

昨日は福岡に着いたのが夜遅くだったので、ちょっともったいなかったけど、このホテルで豊かな時間を過ごしました。
マリーナに面した客室。
バルコニーもあるし、バスルームも海に面して作ってあるので、朝日を浴びながらお風呂に入れます。
朝食はレストランでもいいのですが、ルームサービスがある。
それも別料金はかかりません。

サラダを中心とした朝ごはん 野菜が美味しいと人気

サラダを中心とした朝ごはん
野菜が美味しいと人気

ボクは午前10時にオーダーしていたので、朝遅めに起きて、部屋でいい景色を見ながらのんびりと食べた。
仕事は午後1時からだったので、なんだか豊かな時間でした。

現代人は忙しい人が多い。
だからこそ、「ゆっくりと時間をかける」というキーワードで、商品の価値や店の価値を高める方法があると思う。

無駄な時間が豊かな時間

ゆっくりできるとか、のんびりできる。
豊かな時間を過ごせる。
こういうコンセプトでサービスを考えるてみると、面白い発想になるかもしれません。

旅行関連の商品は、こういうコンセプトが有効な場合が多いですよね。
旅館やホテル、移動手段などなどです。

すべての客室がマリーナに面している

すべての客室がマリーナに面している

ボクのお客さまのホテル「鶴雅」がある北海道の阿寒湖。

国の天然記念物「マリモ」で有名です。
ここの観光船は、阿寒湖を周遊して、マリモが保護されている島まで渡って、その島でマリモを見て、所要時間が1時間半です。
けっこうのんびりして、船に乗ったり、小さな島に行ったり、普段じゃなかなか体験できないようなコトができて、旅行気分が楽しめる。
それって、旅行の価値になりますよね。

でも不思議なことに、ここの観光船それよりも早い船があるんです。
高速船です。
同じコースを回るんですけど、1時間で周遊してきちゃうわけです。
普通の1時間半の船よりも、乗船料がちょっと高いんです。

とっても不思議だったので、質問してみたんです。
そうしたら、旅行会社から、1時間半だとツアーのコースに組み込めないから、1時間で回れる船をつくれって言われたんですって。
だから1時間で回るために高速船をつくったんです。
なるほどね~、確かに決められた時間内でたくさんの観光地を巡るようなツアーでは、そういう効率を求められるのはしょうがないかもしれません。

でもビジネスじゃないんだから・・・
観光地なんだから・・・
もっとゆったりとした時間を過ごせるのを求めている人もいるんじゃないかな?
ボクはそのとき、そう思ったんです。

だから、長い時間のクルーズを作ったらいいのに。
2時間とか3時間とか。
そういう逆の発想することが大切。

経済効率を考えると、そういうのは馬鹿げた考え方かもしれません。
でもね、一応考えてみることって重要なんです。
たとえば、船の中で美味しい食事ができたり、アイヌの伝統的な音楽の生演奏があるとか。
なにもない大自然の無人島で、ゆったりと飲み物を飲んで水の音とか鳥のさえずりを聴けるとか。
価値を高めるサービスが生まれる「種」になることがあるんです。

現代のビジネスに関わっている人たちは、おおむね、そういった馬鹿げたことを排除しようとする傾向にある。
だからみんな同じ発想しかできなくなる。
まったく面白くもない、横並びの発想しかできない。
それは「常識」に縛られているからです。

効率化や合理化ばかりが優先されて、豊かな発想ができなくなる。

昔、東海道新幹線に食堂車がついていました。
あれは確かに経済効率からいうと、無駄なものかもしれなかった。
でもとっても豊かな時間を過ごせました。
食堂車がなくなったことっていうのは、ボクらの時代が豊さをなくしてしまったことの象徴に思えたのは、ボクだけじゃなかったはずです。

時間を無駄に使う。
そういう観点で、あなたのサービスを考えてみましょう。

マリノアリゾートの、ルームサービスの朝食を食べながら考えていたのは、概ねそんなことです。

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藤村 正宏
北海道釧路生まれ。明治大学卒。著書「モノを売るな!体験を売れ!」で提唱したエクスペリエンス・マーケティング(通称エクスマ)の創始者。経営者、ビジネスリーダー向けに「エクスマ塾」を実施、塾生はすでに1000名を超えている。著書は、海外にも翻訳され30冊以上出版。座右の銘「遊ばざるもの、働くべからず」

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