なんでも楽しむクセをつける
「遊ばざるもの、働くべからず」
などというふざけている言葉が「座右の銘」の、マーケティング・コンサルタント、藤村正宏です。
仕事って楽しいって、社会人になってから、いつも思っていました。
もちろん、嫌な仕事や面倒くさい仕事がなかったわけじゃありません。
でも、概ね、楽しい仕事のほうが多かった。
たぶんそれは、ボクの性格的な要因が大きいのかもしれない。
無意識のうちに、なんでも楽しく工夫する「クセ」みたいなものがあるんだと思う。
家人に頼まれて、自分のスニーカーや娘のスニーカーを洗うって作業をしました。
総数、8足。
夏の日差しが照りつける日。
まず何をしたかというと、家のルーフバルコニーにビーチパラソルを広げ、短パンとTシャツになる。
もちろん帽子をかぶり、サングラスをします。
iPhoneのアプリで、ボサノバのチャンネルを選び、夏の日にぴったりなボサノバを流します。
飲み物を用意。
ベランダの水道に長いホースをつけ、シャワーのように水が出るように準備。
その水をスニーカーにかけて洗う。
時々、ルフーバルコニーに水をまいたり、自分が頭からかぶったりする。
素晴らしい夏の日、ボサノバの音楽、美味しいアイスコーヒー、水浴び。
焼け付く日差しの元、気持ちのいい時間になる。
そうすると、スニーカーを8足洗う作業が、リゾート地の遊びのようになって、楽しくなる。
いろいろと工夫すると、さまざまな作業が遊びになったり、楽しくなったり、学びになったりする。
無駄な時間も楽しく学ぶ時間にしてしまう
たとえば、話が面白くない先生の講義を2時間聞かなければならないとします。
自動車免許更新時の、違反者講習みたいな時。
この2時間、ただつらい時間、がまんする時間、そう認識していてはもったいない。
だって、免許を更新したかったら、聞かなければならないのです。
だったら、その時間を楽しくなるように工夫する。
ボクの場合、面白くない話し方をする先生がいたら、「もし自分がこの先生だったらどう話すだろう」って考えるクセがある。
同じ内容でも、切り口や編集のしかたで、面白く伝えることができるから。
これはとっても面白い。
以前も2時間の講習を受けたのですが(というか、ボクの場合はなぜか、毎回2時間)。
その時の先生の話しかたも面白くなく、眠くなりそうだった。
「日本で最初の信号機は明治⚪︎⚪︎年に日比谷の交差点につきました。そして日本で最初の交通事故は何年に横浜の・・・云々かんぬん」
単調な話し方で、つらい。
そんなときに、自分だったらどう話すだろう。
そう想像しながら、それをメモにしていく。
「現在、日本に何台の信号機があるか知っていますか? 全国におよそ⚪︎⚪︎台あるんです。」
「どんなに数が多くても、必ず最初の一台っていうのがありますよね。日本で最初の信号機はいつどこに設置されたのか? これはしっかりと記録が残っています。明治⚪︎⚪︎年、今の日比谷交差点。日比谷公園の南西のあたりです。ここが日本の信号機の発祥の地です」
「日本で最初の交通事故っていうのも、記録があるんです。これは明治⚪︎⚪︎年に横浜でおきました。ある大きな企業の御曹司が、東京から横浜に遊びに行ったときに・・・」
情報はただ事実を並べたらいいかというと、そんなことはない。
伝える順番や、編集のしかたで、相手に届くかどうかが決まります。
講習の内容を、多くの人たちに伝えるためには、工夫が必要です。
つまらない講義や講演を聴くときには、自分だったらどう伝えるか?
これを考えながら聴くと、とっても参考になり、気づきもたくさんあります。
何より、遊びみたいで楽しい。
遊びのような仕事、仕事のような遊び
作業や仕事を「〜しなければならない」という「やらされ感」でやっていたら、それは不毛が作業になってしまいます。
その仕事は質もよくなく、時間もかかってしまいます。
それをいかに楽しくやれるかを工夫すること。
退屈な作業をしなければならないときって、必ずあるものです。
そんなとき、多くの人と同じように「つまらない」とか「こんな仕事は自分の仕事じゃない」とか「はやく終わればいいな」とか、文句や愚痴を言うか、それとも、できるだけ楽しい時間を過ごすように工夫して、できるだけ早く楽しく終わらせる方法を探すか。
それはあなた次第なんですけどね。
「めんどくさいな〜」
「つまんねぇな〜」
って、言うだけで、イライラしたり、気持ちが暗くなったりするだけ。
文句や愚痴を言ったら、その作業が目の前から消えてなくなり、しなくてもいいのなら言えばいい。
でも、残念ながら、いくら文句を言っても、しなければならないことはしなければならないのです。
楽しくなる方法を見つけると、前向きになり、やる気が起きて、作業のスピードもはやく、質も高くなる。
質のいい仕事をするためには、遊びの要素が必要なのです。
人間は楽しくなると、積極的に自分からやりたくなる。
モチベーションも高く取り組める。
「遊びのような仕事、仕事のような遊び」って、ふざけて言っているのはなく。
今の時代、いい仕事をしたかったら、あるいはスタッフにいい仕事をしてもらいたかったら、遊びの要素を入れてみること。
同じことでも、かならず結果がちがってきます。
嫌いややっている仕事の結果と、前向きに楽しんでやっている仕事の結果は、きっとちがうでしょ。
土曜日、スニーカーを洗いながら思っていたのは、概ねそんなことです。
藤村 正宏
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