モノが安くなっている時代、商品を高く売るための考え方

独自の価値をみつけて、それを発信する

今回は、安売りしなくても売れる考え方を書きます。

安売りしなくても売れ続けている会社や店の共通点は、商品サービスを売っているのではなく、体験を売っているということです。
多くの人は、モノを売ることばかりに一生懸命になっている。
でも、大事なのは体験を売るという視点です。

たとえばお菓子を作っているメーカーさんは、ケーキやクッキーを売っているのではなく、お誕生日や結婚式などの記念日の価値を高めているのかもしれないし、お菓子を通して笑顔があふれる社会を作ることに貢献しているのかもしれない。
カメラ専門店は、ただ単にカメラや写真のプリントを売っているのではなく、思い出という宝物を残すためのお手伝いをしているってこと。

体験を売る視点をもつことで、あなたの独自の価値ができます。
独自の価値をつくって(あるいは見つけて)、その価値をお客さまに伝わるかたちで発信する
それが安売りしなくても買ってもらえる、秘訣です。

ターゲットを明確にして価値を発信

独自の価値を見つけるために、まず、あなたの商品のターゲットを明確にする。
あなたの商品は、
「誰を幸せにしますか」
「お客さまはそれによってどんな体験ができますか」
そう考えるわけです。

そこで浮かびあがってくるものこそ、その商品・サービス・ブランドの真の価値であり、独自の価値ということなんです。

お客さま、同僚、家族、友達、経営者であれば社員さんと対話してみてください。
自分の商品・サービス・ブランドが、お客さまにどんな体験をもたらすか?
それが「独自の価値」です。

ごく当たり前に見える商品・サービス・ブランドでも、組み合わせたり、視点を変えたりするだけで独自の価値になることもあるのです。
たとえば、ボクのお客さまの観光ホテル、岐阜県の下呂温泉「水明館」で、下呂温泉の名物「笹すし」を売っていました。
その売り方を、笹すしというモノを売るのではなく、旅館に泊まっていた主婦にターゲットをしぼって売りました。
旅から帰って、それから料理を作るのって面倒ですよね。
POPにこんな感じで書きました。

主婦の味方です!
旅から帰って、夕食の準備、大変ですよね。
笹すしならすぐにお召し上がりいただけます!

その価値を伝えました。
そうしたら、POP設置前の3倍売れるようになったのです。

笹すりという商品を売るのではなく、面倒な料理の準備をカンタンにしてあげるという視点です。

笹すしという商品を売るのではなく面倒な料理の準備をカンタンにしてあげる視点

POPやSNSで価値を伝えるのは大事です。
どんなに素晴らしい価値であっても、その価値がお客さまに伝わっていなければ、お客さまにとっては存在しないのと同じことです。
存在しないものはお客さまに選ばれない。
売れるわけがありません。

選ばれるためには、お客さまに選んでもらう理由を伝えなければならないのです。
言葉をかえれば、お客さまが選ぶ理由をつくってあげることが大事なんです。
価値を伝えるためには、商品の良さだけでは充分ではありません。
それだけでは価値は伝わりにくいのです。

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藤村 正宏
北海道釧路生まれ。明治大学卒。著書「モノを売るな!体験を売れ!」で提唱したエクスペリエンス・マーケティング(通称エクスマ)の創始者。経営者、ビジネスリーダー向けに「エクスマ塾」を実施、塾生はすでに1000名を超えている。著書は、海外にも翻訳され30冊以上出版。座右の銘「遊ばざるもの、働くべからず」

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