情報が溢れるなか、選んでもらうために大切な要素とは?

今日は、株式会社 山新さんの社員研修です。
山新さんは主に、茨城県内を中心にホームセンターなどを展開しています。
ホームセンターの他には、「ケンズガレージ」(自動車用品店)や「トモニー」(ペットショップ)など、他店舗も複数展開している。
山新が展開する店舗を集めた「山新グランステージ」(大型施設。巨大なモールのようになっている)などなど、関連施設を合わせると、40以上あります。

エクスマの基本セミナーの後、商品の価値を高めて伝える方法のブレストをやったり、キャッチコピーを考えるなどのワークショップをやります。

研修の様子はこんな感じ

研修の様子はこんな感じ

Amazonなどのネットショップが利便性を高め、安い価格でモノを売っている時代、リアル店舗は、Amazonにない価値を提供しなければなりません。
Amazonと比較されることのない店舗になることが大事。
その方法のひとつが「関係性」なのです。

情報が溢れている時代に人々はどれを信頼していいかわからなくなっている

これからの時代は、商品の良し悪しやサービスの良し悪しではなくて、消費は「関係性」で行われることが多くなる。
商品の質やサービスの質がいいのは、成熟した消費社会では、当たり前のことだからです。
成熟した消費社会では、モノや商品やサービスからは関係性は生まれにくい。
コト(事)、体験からでなければ関係性は生まれません。
だから、モノではなくて体験を売ろう、ということ。

さらに原題社会は、流通する情報が膨大になって、人々はスマホを片手にSNSで交流する時代です。
販促物に一番大切なことは「関係性」ということです。

生活者は、意識している、していないに拘わらず、どの情報を信じていいかがわからなくなっている。
そういう状況です。
信頼できる情報を求めています。
だから、あなたの販促が信頼できるかどうかを無意識に感じ取っているということ。

信頼される販促、ボクはそれを「関係性の深い販促」と呼んでいます。
よりお客さまに近い存在になるということです。
「関係性」が大事になっているのです。

あなたの発信の「関係性」を深めるカンタンな方とは?

関係性は会社とはつくりにくい。
ボクは飛行機に乗るときには、ANAに載ります。
好きだし、応援しているから。
そうだとしても、ANAとは仲良くなりたいと思いません。
でも、ANAで働いているCAの大原さんとは仲良くなりたいと思うわけです(笑)。
関係性の時代だからこそ、個人のチカラはとっても重要だっていうこと。

関係性を構築するためには、個人の顏を出すことが大事です。
店の経営者や店長、スタッフの顔を出すと、販促の反応が良くなる傾向があるのは事実です。
だってあなた、顏の見えない人を信頼しますか?
しませんよね。
顔がわかっている、どういう人なのかを感じ取ることができる。
そういうことがとっても大切になってくるのです。

顏を出したチラシで集客アップ

新潟県新潟市に、創業が明治三十四年という老舗の漢方薬局があります。
『漢方薬の西山薬局』。
ここの代表、西條信義さんはボクのエクスぺリエンス・マーケティングの勉強会の常連です。
西條さんは、梅安先生と呼ばれています。
作家、池波正太郎が生み出した、時代小説の名作『仕掛人、藤枝梅安』の主人公を彷彿させる外見だからです。

西條さんが作る販促物は、とっても面白い。
『梅安先生の漢方劇場』と題された、手書きの漫画シリーズです。

大好評の「梅安劇場」

大好評の「漢方劇場」

思いっきり顏が出ています。
それも奥様やお子さまも登場しています。

この間のチラシでは、梅安先生が夢で自分の血管が切れて脳出血になる夢を見てうなされています。
うなされている梅安先生を、娘さんが起こします。
奥さんが「もうすぐ健康診断だから、1か月間これ飲んで」と、漢方薬をすすめます。
1か月後、健康診断の結果が良くなる。
そういうストーリーになっています。
そして、最後に
「コッテリ、ギラギラ中年世代びにサラッとスッキリな漢方薬です」
その漢方薬が血液をサラサラにするということを彷彿とさせます。
もっと知りたい人には、QRコードでYouTubeに誘導している。
とってもよくできたチラシです。
ユーモアがたっぷり。
おまけに手書きだから、目立ちます。
顏を出すことで、信頼や共感が得られやすくなるのです。

このチラシ、反応もいい。
お客さまの中には、毎回楽しみにしている人もいます。

お客さまに語りかけるような顔を出した販促物。
これはチラシだけじゃなく、店頭のブラックボードやニュースレター、ブログ、ウェブサイト、ソーシャルメディアにも言えることです。

誰が言っているのかがわかるようにするということです。
よくチラシやダイレクトメールを見ていると、そこに個人が出ていないことがあります。
会社や店から出しているから、関係性がつくれない。
店よりも、そこの店長から手紙が来たほうが、関係性はつくりやすいでしょ。

「拝啓、ますますご健勝のことと・・・」や「いつも弊社をご愛顧くださって、ありがとうございます」
そういうふうに始まるダイレクトメールがあります。
お知らせやお詫びだったそれでいいですが、販促としてはまったく無意味です。
関係性は生まれません。
だから個人からの発信のほうがいいわけです。
できたら写真や似顔絵をいれて、より親しみやすくしましょう。

役立つ情報だけではなく、情報に個性をのせていくことが大事。
「個」を出した情報発信は、受けとる側のお客さまが自分の気持ちに置き換えやすいので、共感されやすくなるのです。

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藤村 正宏
北海道釧路生まれ。明治大学卒。著書「モノを売るな!体験を売れ!」で提唱したエクスペリエンス・マーケティング(通称エクスマ)の創始者。経営者、ビジネスリーダー向けに「エクスマ塾」を実施、塾生はすでに1000名を超えている。著書は、海外にも翻訳され30冊以上出版。座右の銘「遊ばざるもの、働くべからず」

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