センスがいい人は、なぜ選ばれるのか? 一流の料理人はアーティストみたいだ

右上の人が鶴雅の調理部長 鎌田さん

北海道の長い出張。
全道に個性的なリゾートホテルを展開している、鶴雅グループの仕事です。

支笏湖にあるホテル『水の謌』で、鶴雅グループ全体の執行役員調理部長、鎌田さんに会って、一緒に夕食を食べました。会話をしているうちに、前に会っていたことに気づく。そして以前のブログを調べたら、書いていた。

2011年10月2日のブログ。
まだアメブロ時代です。
支笏湖『水の謌』の和食会席

鎌田さんは32歳の若さで『水の謌』の料理長になって、僕がお会いした時は35歳だった。
その料理はめちゃくちゃ美味しかったし、言葉に表現できないけど、なんかとても「うれしい」気持ちになった。
「一流の料理人はアーティストみたいだ」と思ったので、このブログを書いことを思い出した。

料理、特にリゾートホテルや温泉旅館の料理には、センスの良さ…感性の豊かさが求められると思う。

感性って、どこか“ふわっと”したものに思われがちです。
アートとか、ファッションとか、音楽とか。
「センスあるね〜」なんて言葉は、ビジネスの現場よりもカフェで交わされる会話っぽい。

でも実は。
ビジネスの成功には、感性がめちゃくちゃ関わっている。
それも、売上とか、ブランディングとか、採用とか、あらゆる場面で。 

たとえば鶴雅『水の謌』の空間は感性がとてもいい。
 「空間の感性」です。
照明のトーン。流れてる音楽。テーブルの高さ。内装に使われている木材の色や床の色。
そしてスタッフの声のトーンや間のとり方。

どれも理屈じゃないけど、「なんか落ち着く」「また来たくなる」。
これって、マーケティングの言葉にすると“感情設計”って言ったりもするけど、
本質的には
「人の気持ちを想像できるかどうか」なんですよね。

同じ“料理”でも、見た瞬間、口に入れた瞬間に「これ、いいな」って思わせる何かがある。
その“何か”を言語化できないけど、たしかに感じる──
そして食べたあとも、よろこびのようなものを残してくれる。
それが、感性なんだろう。

感性って、突き詰めると「気づく力」です。

・お客さんが何を求めているかに“気づける人”
・いまの空気感に“敏感な人”
・商品のどこを“好きになってもらえるか”を想像できる人

たとえば、SNSでの発信もそうです。
売り込みじゃなく、「なんか感じがいいな」って思ってもらえる発信には、
共通して“感性”がある。

・言葉選び
・写真のトーン
・投稿の間の取り方

こういうのって、「センス」だけでやってるわけじゃない。
ちゃんと、人の気持ちに想像力を働かせてるんです。

感性がある人は、商売の場でも“気が利く”。
採用の場でも“選ばれる”。
SNSでも“共感される”。
要するに、ビジネスのいろんな場面で“違い”を生むのが感性なんです。

そして、この感性は「磨ける」。
生まれつきだけじゃない。
他人の気持ちを想像すること、映画を見ること、旅に出ること、
知らない人と話してみること、音楽を聴いて心を動かすこと──

自分の中の感受性”にちゃんと耳を澄ませる時間が、感性を育ててくれる。

これはどういうことかというと──
これからのビジネスに必要なのは
「もっと考えること」より、「もっと感じること」。

鶴雅グループの鎌田さんと話して、ぼんやりと考えていたのは、概ねそんなことです。
感性は磨かれるのです!

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北海道釧路生まれ。明治大学卒。著書「モノを売るな!体験を売れ!」で提唱したエクスペリエンス・マーケティング(通称エクスマ)の創始者。経営者、ビジネスリーダー向けに「エクスマ塾」を実施、塾生はすでに1000名を超えている。著書は、海外にも翻訳され30冊以上出版。座右の銘「遊ばざるもの、働くべからず」
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