マーケティングとは、未来の選び方である |売ることより先に、何を信じるか

未来を選んでいるんだ

あなたは何を信じているだろうか?

マーケティングという言葉を聞くと、多くの人はこう思うかもしれない。
売るための技術。集客のノウハウ。数字を上げるための方法。
もちろん、それも間違いではないけどね。

でもねマーケティングとは、そんなに単純なものじゃないんだ。

マーケティングとは、どんな未来を選び取るかという行為。
そして、どんな未来を選ぶかは、どんな世界を信じているかと、ほぼ同義なんだな。
たとえば、こんな問いを自分に向けてみて。

・お客さんは、信じるに値する存在か
・人は、価格だけで動くのか
・この世界は、奪い合いなのか

この問いへの答えは、無意識のうちに、あなたのマーケティングににじみ出ている。

「どうせ分かってもらえない」そう信じていれば、説明は雑になる。
「どうせ値段で決まる」そう信じていれば、値下げしか選択肢がなくなる。
「この業界は厳しい」そう信じていれば、守りの発信しかできなくなる。

一方で、こんな前提を持っている人もいます。

・人は、共感で動く
・関係性は、時間をかけて育つ
・未来は、まだ柔らかい

この前提でマーケティングをすると、選ぶ言葉も、つくる体験も、自然と変わっていく。
最近のブログで言い続けていること。
「世界は最初から確定していない。」
量子論的に言えば、未来は、観測されるまでは可能性の雲のまま存在している。
マーケティングとは、その雲の中から、どの未来を現実として選び取るか。

マーケティングは「操作」ではないということ。お客さんを動かす技術ではない。
マーケティングとは、関係性の設計なんだ

どんな関係を築きたいか。
どんな距離感でいたいか。
どんな時間を共有したいか。

これらの選択が、そのまま売上や数字に反映される。
AI時代になると、この本質は、さらにくっきりしていく。

AIは、「売れる方法」をいくらでも提示してくる。
でも、「どんな未来を選ぶか」は、決して教えてくれない。

だから、マーケティングをAIに任せきると、短期的にはうまくいっても、どこかで苦しくなる。
なぜなら、マーケティングは、価値観の表明だから。
どんな世界を当たり前だと思っているか。どんな人間関係を大切にしているか。
それが、商品やサービスに必ず現れる。

今日、どんな言葉を使うか。どんなお客さんと向き合うか。どんな関係を選ぶか。
その一つ一つが、未来を少しずつ確定させていく。
だから、売れないときほど、問い直してほしい。

「自分は、どんな未来を信じているだろう?」
「恐れから、未来を選んでいないだろうか?」
「本当は、どんな世界をつくりたいのだろうか?」

マーケティングは、未来の奪い合いではありません。
未来の選び方。
そして、選んだ未来に向かって、関係性を積み重ねていく行為なのだと思うのです。

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北海道釧路生まれ。明治大学卒。著書「モノを売るな!体験を売れ!」で提唱したエクスペリエンス・マーケティング(通称エクスマ)の創始者。経営者、ビジネスリーダー向けに「エクスマ塾」を実施、塾生はすでに1000名を超えている。著書は、海外にも翻訳され30冊以上出版。座右の銘「遊ばざるもの、働くべからず」
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