渡辺謙の軽自動車のTV-CMに…違和感を感じる。

TV-CMを見ていて感じた違和感

アメリカの一のスポーツイベント『スーパーボウル』は、「シアトルシーホークス」VS「ニューイングランドペイトリオッツ」に決定しました。
どちらのクォーターバックも好きなので、どちらを応援しようか迷っています。
この『スーパーボウル』のTV-CMの金額が、アメリカの広告料の最高額だという噂です。
今でもまだ『スーパーボウル』のTV-CMは効果があるんでしょうね。

さてさて、この間テレビのCMを見ていて思ったことがあります。
軽自動車のコマーシャルなんですけど、俳優の渡辺謙さんが出ていました。
格好いい人だなって思ったんだけど、なぜかそのCMに違和感があった。

違和感・・・それが何かはすぐにわかった。

「渡辺謙は絶対にこの軽自動車には乗っていないだろう」 そういうこと。

ものすごくリアリティがないのです。 同じことがスマップのキムタクのCMでも思う。
「キムタクは絶対にカローラには乗っていないだろう」 そういうこと。
100歩譲って、スポンサーからカローラを貰ったとしても、それをメインのクルマとして乗っているとは思えない。

「リアリティがないんだよな~」思わずTVに向かってつぶやいた。
昔はこういう多くの人が憧れる芸能人がCMに出演して、その商品を勧めたり使っていたりすると、売れたのかもしれません。
でも、今はもう効果ないんじゃない。
まったくリアリティがないから。

唐沢寿明が奥さんのために、結婚記念日にキッチンリフォームを贈るとは思えない。
濱田岳が毎日金太郎の格好をしているわけじゃないだろうしね。
していそうな気もするけど(笑)。
そうだったら、そうで…、すごい。

それよりも一般の人がYouTubeにアップする動画のほうが、ずっとリアリティがある。

FacebookやTwitterで投稿されることのほうが、リアリティがある。
リアリティがあるというのは、それだけ説得力があるってこと。
だから、企業が有名な芸能人を使って広告をすればするほど、説得力がなくなるって結果になる。
そういうことに広告会社や広告人は気づいているのでしょうか?

TVや新聞や雑誌などのマスメディアに広告を出稿すること自体で、人々を動かせる。
もはやそういう時代はないと思う。
スマホが普及して、日本人の6割くらいの人がSNSをやっている時代です。
TVを見ている時間がSNSに接触している時間にかなり浸食されている。

さらに各家庭には、HDDなどの録画機材が必ずといっていいほどあります。
特に最近の録画機材は飛躍的に進歩している。
ボクが持っているHDDは、まるごと24時間チャンネルすべてを録画できる機能までついています。
好きなチャンネルを録画して、見逃した番組を後日見たり、録画できる。
TV番組を録画で見る人が増えている。

ドラマやドキュメンタリーを録画で見る人が、CMを見るとは思えない。
だいたいはCMをスキップするでしょう。
リアルタイムで見ないということは、自分の興味のあるものだけ、自分の好きな時間に、自分の都合で見る人が増えているということ。

インターネットとソーシャルメディアの日常化。
録画機材の発達。 これはどういうことかというと、選択権は企業ではなく消費者に移ってしまったってことです。
世の中のメディア環境が、企業主語ではなく顧客主語になったってことです。
企業が消費者をコントロールすることが、限りなく困難になっている。

広告会社が作るCMより素人が作った動画のほうが効果があったりする

リアリティがないものは、面白くない。
プロではなく素人が作るYouTubeの動画のほうがリアリティがある時代。
そのほうが消費者の胸に突き刺さるのです。

ボクのソーシャルメディアに特化した塾に来ていた、塾生さんがその塾の宿題で動画を作りました。
北海道にある建築会社「ロゴスホーム」のマーケティング担当の亀井さんです。
デザイン性センスのいい、質の高い注文住宅を販売しています。
自身のiPhoneで写真を撮影して、スライドショーを作り、音楽を入れて、iPhoneで編集しました。
ロゴスホームの会社理念を表現した動画。
それをYouTubeに公開しました。
すると、その動画を見たお客さまから、家の注文があったのです。
「家を考えていたんですけど、どうせ建てるのなら、こういう会社に頼みたいと思ったんです」 お客さまがそう言ったそうです。
2,500万円の家が売れた。

その動画【Yさんの書斎】

売上や利益には貢献しない広告宣伝費を、ひと昔前と同じ感覚で使っている企業は、ちょっと考えたほうがいいんじゃないかな。

深夜にNHK-BSで、NFLの、NFCチャンピオンシップの「シアトルシーホークス」VS「グリーンベイパッカーズ」の試合で、シーホークスが奇跡の大逆転をしたのを見ていて思っていたのは、概ねそんなことだ。
巨額のTV-CM料が使われる、アメリカの一のスポーツイベント『スーパーボウル』は、日本時間2月2日、朝8時から、ライブで放送されます。

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藤村 正宏
北海道釧路生まれ。明治大学卒。著書「モノを売るな!体験を売れ!」で提唱したエクスペリエンス・マーケティング(通称エクスマ)の創始者。経営者、ビジネスリーダー向けに「エクスマ塾」を実施、塾生はすでに1000名を超えている。著書は、海外にも翻訳され30冊以上出版。座右の銘「遊ばざるもの、働くべからず」

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