シャープの業績悪化 ‐3つの要因

2200億円の赤字

家電大手のシャープが、業績悪化に苦しんでいます。
3月発表の決算は2千200億円以上の赤字。
かなりヤバいです。
ま、いろいろと工面してこの危機は乗り越えられそうですけど、それと同時に出した再建策が最低。

リストラ
不動産売却
カンパニー制の導入

抜本的な解決策とはほど遠いと思った。
これじゃ復活できないんじゃないかな。って思った。
日本を代表する企業なので、もっとがんばってもらいたいと思う。

Sharp_Head_Office

どうしてこんなことになってしまったのか、昔は革新的な会社だと思っていたけど。
このままでは、滅亡してしまうかもしれません。
経営陣があまりにもわかっていない。
けっこう現場の社員さんたちは、革新的なこともやっていたり、SNSでの発信も面白いことをやっている。
がんばってもらいたいものです。

どうして業績が悪化してしまったのか、ちょっと考えてみました。
ボクが思うに、だいたい3つの理由があると思う。

1:時代遅れな組織

未だに縦割りの組織。
再建策の中にある「カンパニー制」なんて、時代錯誤もはなはだしいこと。
だいたいそんな再建策を打ち出すこと自体、化石化した経営陣。
時代の流れを読み取れないのは、致命的。

これから家電業とか自動車業とか建築業とか、そういう垣根がどんどんなくなっていく時代です。
家電なんていうのは、生活インフラの中でそれだけが単独に存在しているわけではない。
エクスマ的に言うと、まだまだモノを売っているという意識の組織作り。
Googleが自動車を作ったり、Amazonが旅行会社をやるような時代です。
そんな時にはオープンでフラットな組織にしていかなければ、同じ蹉跌を踏むのは目にみえている。

組織は出来る限り軽やかにしておくほうがいい。

2:時代遅れな製品

家電の定義が変わったのに、それに追いついていなかった。
モノインターネット、スマホ、消費者が家電に求めているコトを読み取れない。

世の中はもう、IOT(モノインターネット)などのデジタルインテリジェント家電になっているのに、その方向性に舵を切れなかった。
すべて自社で開発から製造までやろうとする考え方が時代遅れ。
もっとアライアンスをして、新しいICT技術やAI技術を取り入れ、製品やサービスを今の時代に合ったものにしなければ選ばれない。

たとえば、既存のホテルをスマートホテルに対応させるサービスとかを提供するとかね。
サイトで予約を受け付けると、お客さまのスマホがホテルのルームキーになっていて、そのスマホですべてできる。
チェックイン、チェックアウト、部屋の空調や照明、ルームサービス・・・
そういうシステムを開発して、既存のホテルにコンサルティングしながら売る。

発想が従来のままで、時代についていけなかった。

3:時代遅れなマーケティング

未だに芸能人を使ったイメージ重視のTV-CMをたくさんやれば売れるという、古くさいマーケティングの概念から抜け出せない。
SNSの活用や属人性の高いコンテンツの発信をもっと今以上にやって、属人性の高いコミュニティを作っていく方向にするほうがいい。
もっともっとFacebookやTwitter、Instagram、YouTubeなどのメディアを上手に使い、コミュニティを創り出さなければならなかった。

いまだにきっと「マーケティング戦略」とか「戦略がない」とか、言っているんだろうな。
もはや企業主語のマーケティングは効果がなくなっている。
顧客主語にならなければ。

まとめ

完全に時代の流れを読めていない。
時代の流れを読めないということは、流れに逆らっているといういことを意味します。
流れに乗っていないわけです。
そして、これはシャープだけの問題ではなく、ボクたちもそうだということです。
シャープの失敗から、学ぶことは多いと思う。

「昔の成功体験を捨てられない組織は、滅亡するしかない」

そういうことです。

シャープが滅亡しても、Panasonicがあればボクの生活にはほとんど影響がないわけです。
でも、がんばってほしいなと思う。
現場で働いている人たちは、みんながんばっているんです。
みんな必死にやっている。
それを経営陣や中間管理職の人たちがもっと理解をして、会社を今の時代に合わせたカタチにしていくこと。
それが今求められていることなんじゃないかなと思った。

今朝、仕事にでかける前に、シャープの蹉跌のことを考えていました。
素敵な週末を。

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藤村 正宏
北海道釧路生まれ。明治大学卒。著書「モノを売るな!体験を売れ!」で提唱したエクスペリエンス・マーケティング(通称エクスマ)の創始者。経営者、ビジネスリーダー向けに「エクスマ塾」を実施、塾生はすでに1000名を超えている。著書は、海外にも翻訳され30冊以上出版。座右の銘「遊ばざるもの、働くべからず」

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