いい商品が売れるのではない 売れるからいい商品なのだ

今の日本はいい商品だらけ

商品が良ければ売れるかというと、そうではありません。
どんなにこだわった商品でも、それだけでは売れない。

どうしてかというと、別にあなたの商品じゃなくても、他の商品だって「いい商品」だから。
今の日本はクオリティの高い製品があふれています。
あなた以外もみんな、素晴らしい商品だということ。

長野県に戸隠村という村があります。
信州蕎麦が有名な地域。
以前食べ歩きしたことがありました。
すごいこだわった蕎麦屋さんがあります。
店の裏に蕎麦畑があってそこで自分で栽培して蕎麦を作っている店。
すごいこだわっていて、美味しかった。
でもね、狭い戸隠村にそんなこだわった蕎麦屋さんが40軒以上あるのです。
みんなこだわって美味しい蕎麦を出している。

信州の辛味大根おろし蕎麦

信州の辛味大根おろし蕎麦

どんなに材料にこだわっても、どんなに手間暇かけていても、それだけでは売れない。
それはもしかすると、ひとりよがりかもしれません。
もちろん、商品の質を上げるのは大切なことです。
それは誰でもやらなければならないこと。
でも、スペックだけでは売れないのです。
そうじゃなくて、その商品を買う意味は何か? ということを考えることです。

温泉ホテルもスペックだけじゃダメ

ボクは、観光ホテルや温泉ホテルの仕事を多くしています。
いいホテルは特に、どうしても、サービスとか料理の良さ、部屋の良さで売ろうとしてしまう。
確かに料理も素晴らしいし、部屋もいい、温泉もいい。
だからそれから発想してしまうんです。
「露天風呂が付いています」とか、「源泉の露天風呂が付いています」とか、そういうことばかり発信してしまいます。
でも、そんなことに頼っていると、「別におたくじゃなくてもいいから」という話になっちゃう。
勘違いしているところが多い。
ボクのお客さんや塾生さんの中にも温泉旅館や観光ホテルはいっぱいいますが、そうじゃないところでちゃんと価値を伝えていかなきゃいけない。
スペックから発想してはいけない、モノから発想してはいけない、ということ。
モノからではなく、それを買う意味から発想しなければいけないわけです。

モノを売るのではなく体験を売るという視点を持ちましょう。
これは視点(ものごとの見方・考え方)を変えることですから、誰でもカンタンにできるし、明日からでもすぐにできます。
モノを売るのではなく体験を売る発想を持ちましょう。
頭の中の問題だから、誰でもカンタンに変えられるし、すぐにできること。
でも、やるとやらないとでは、その後の結果が大きく違ってきます。

エクスマの方程式

人々はあなたの商品は欲しくない
「XX」したいだけなのだ
それによって、「YY」な生活や人生を手に入れたいと思っている

これを忘れないようにしましょう。
この方程式にあなたの商品や店や会社を当てはめて考えること。

<例>自動車のタイヤメーカー「ミシュラン」の場合

人々はタイヤなんて欲しくない
安全な車に乗りたいだけなのだ
それによって「車で移動できる素晴らしい人生」を手に入れたいと思っている

そうするとタイヤだけじゃなく、レストランガイドも商品になるということ。
車で旅行するときに、知らない国、知らない街に行って、どこでご飯を食べたらいいかわからないから、ミシュランがガイドブックを作っているのです。

つながりの経済ではエクスマ的視点で

これからは「関係性」がとても重要な時代になってきます。
「つながりの経済」になっているから。

カンタンに言うと、見ず知らずの人に仕事は頼まないし、見ず知らずの人からモノを買わない時代になっていく、ということです。
そして、関係性というのは商品では作りにくいってこと。
モノから関係性は生まれない。
コトから生まれる。
だって、関係性とはコトですから。
だからモノではなく体験を売るエクスぺリエンス・マーケティングが重要なんだな。
そう思うんです。

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藤村 正宏
北海道釧路生まれ。明治大学卒。著書「モノを売るな!体験を売れ!」で提唱したエクスペリエンス・マーケティング(通称エクスマ)の創始者。経営者、ビジネスリーダー向けに「エクスマ塾」を実施、塾生はすでに1000名を超えている。著書は、海外にも翻訳され30冊以上出版。座右の銘「遊ばざるもの、働くべからず」

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