お客さまが流出するのは、だいたいこの3つの理由

顧客満足をいくら高めてもリピーターにはならない

リーマンショックがあった後、2009年3月の『週刊ダイヤモンド』に「ホテル・旅館大淘汰時代」という特集が組まれました。
金融危機で不景気になって、個人消費が冷え込み、ホテル・旅館は大変だ、ということを特集していた。
そして、最後に解決策として、日本ホテル協会の会長さんが

「これからのホテルは、ホスピタリティを高めて、顧客満足をさらに向上させなければいけない」と言っていました。

正しいといえば正しいですけれど、同じことを毎回言っているように思える。
何か不景気になったら、何か客ばなれが起こったら、ホテル業界っていつもそう言っていません?
ホスピタリティとか、顧客満足を高めるとか。
それは必要ですけど、十分じゃないんです。

実は、顧客満足をいくら高めても、リピーターにはならないからです。
既存顧客にはなりません。
顧客満足とリピーターの相関関係はないからです。

もちろん顧客満足が必要ないなどとは言っていません。
とっても重要です。
でもよく考えてみると、今どきのホテル・旅館はみんな顧客満足度が高いですよね。
あんまり差がない。

何故リピートしなくなるかというと、忘れてしまうからです。

あなたのことを思い出してもらえるコトをしているか?

レストラン画像
奥さんあるいはご主人と恋人と、初めて行ったレストラン。
食べたら、すごく美味しくて、センスもよくて、なおかつ、気持ちのいいサービスだった。
「美味しいね。このお店いいね。また来ようね」。
会計して、「美味しかったです。また来ますね」と言ったら「お待ちしています」と送られて家に帰る。
お風呂に入って、テレビを観て、寝ます。

翌朝起きて、会社に行かなければいけない。
そのとき、奥さんと「昨日のレストラン、よかったよな。」ってまた話しますか?
話さないでしょう?
忘れているんです。
三日ぐらい経ったら、記憶から完全に消えています。

三日前の夕飯に何を食べたか覚えていますか?
忘れちゃっていますよね。
よっぽどすごいことがあったら覚えていますけどね。
白いスーツを着ていって、レストランで赤ワインをこぼされたら覚えているかもしれない。

だけど、普通に満足していたら、覚えていないのです。
だから、三日経ったら、違うお店に行ってまた満足するから、どんどん忘れていくわけですよ。
忘れられた店が、また選ばれると思いますか?
忘れられているんだから、選ばれませんよね。
だから、顧客満足を高めても、なかなかリピーターにはなりにくいのです。

例えば三日後に、そのレストランからハガキが届いたとします。
レストランの外観の写真が載っていて「藤村様、先日はありがとうございました。またぜひ来ていただきたいです。次回来店された時、このハガキを持ってきてください。僕個人から飲み物をサービスさせていただきます。またお会いできるのを楽しみにしています」って店長から届いたらどうでしょう?

思い出しますよね。
ああ、よかったよね、この店。
そう思って、そのハガキをとっておく。

サンキューレターを一枚出すだけでリピーターは格段に増えます。
やるかやらないかで、全く違います。
どんなお手紙でも、リポーターに大きく貢献するのです。

そのほかにお客さまが流出する原因として、「飽きる」「卒業する」というのがあります。
「飽きる」「卒業する」に対しては、手を打ちやすいですよね。
例えばレストランでは、飽きられないようにメニューが替わったりします。
旬のメニューみたいな感じで。
定番のメニューがあってそれに、今おすすめのメニューがある、そのおすすめのメニューの部分が替わっていくということ、それが飽きられないために重要です。
卒業するというのは、結構何回も利用しているお客さまには、ほかの人と違うサービス、VIP用のサービスを用意してあげればいい。

例えば全日空や日本航空でマイレージ・サービスというのがありますよね。
何回も利用する顧客は、いいサービスが受けられます。
一般会員に比べて200%のマイルがつくとか、荷物が最初に出てきたり、ラウンジが使えたりします。
細かいことだけど、シートに座ったら、客室乗務員が来て、ほかの人に聞こえないようにこっそり「いつもご利用ありがとうございます」って言ってくれたりもする。
航空会社はそういうところを大切にしています。
お客さまに卒業されないようにするということです。

一番難しいのは、忘れられないようにすることです。
だから、忘れられないようにするためには
いったいどうしたらいいか?

ブログで継続的に発信する

何度も言っていることですが、ニュースレターやお手紙は効果あります。

もっと効果があるのは、ブログです。
ブログで情報を継続的に発信していると、忘れられません。

先日ボクのセミナーに参加してくれていた美容院の女性オーナーが言っていました。
「毎日ブログを書いていて、見てくれているお客さまとは、確実に仲良くなっています。」
そのお客さまの人生に、彼女の店がいつも存在しているという状況なのですから。
さらに、彼女は言っていました。
「ブログを見て、新規で来店されるお客さまもけっこう多いんです。そのお客さまとは初対面ですけど、お客さまのほうは、もう私のことを知っている。だから接客がすごくやりやすいんです」

既存顧客との関係性も深め、さらに新規の獲得にも効果がある
ブログで継続的に、発信するのは、とっても効果があるんです。

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藤村 正宏
1958年、北海道釧路生まれ。著書「モノを売るな!体験を売れ!」で提唱したエクスペリエンス・マーケティング(通称エクスマ)の創始者。集客施設や企業のコンサルティングを行っている。コストをあまりかけない、誰でもカンタンにできる手法で、圧倒的な成果をあげている。 執筆活動、講演活動もする。現在フリーパレット集客施設研究所主宰。

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