あなたの商品や会社そのものに、価値があるわけではない

お客さまの中にあなたの花を咲かせるということ

あなたの扱っている商品や、あなたの会社に価値があるわけではない、これは真理です。
そして、現代社会はそのことを忘れてしまうと、売れなくなってしまうってこと。
そんなことを書きます。

ボクは大学で演劇学を学びました。
そして、実際に大学4年間と社会人になってからも、演劇を創っていました。
演劇というのは、本当にビジネスに役立つと思う。

ボクの大先輩に世阿弥という人がいます(笑)。
能を完成させたと言われている人です。
その世阿弥が昔、言いました。

「花は観手に咲く」

世阿弥は能を観て美しいと思ったり、すばらしいと感じたりする感動を、「花」と表現しました。そして、その「花」は能を舞っている演者にあるのではなく、観ている観客に咲く。そう言ったのです。

能を舞っているほうに花があるのではなく その舞を見て美しいと感じる人のほうに花がある

能を舞っているほうに花があるのではなく
その舞を見て美しいと感じる人のほうに花がある

この含蓄のある言葉は、ビジネスにすばらしい気づきを与えてくれます。
日々ビジネスに携わっている僕たちは、この言葉を、しっかりと胸に刻まなければならない。

 「花は観手に咲く」んだなって、そういうこと。

ビジネスでの「花」。
それは、あなたの会社の価値、お店の価値、商品の価値そういうことです。
そして、その「価値」は、あなたにあるのではなく、お客さまに咲くってことです。

 あなたの商品に価値があるわけではない

モノであれ、サービスであれ、あなたはきっと素晴らしい商品を売っているでしょう。
でもね、その素晴らしさはあなたの商品にあるわけではないんです。

それはあなたが決めることではないってこと。
お客さまが決めることなのです。
価値はお客さまのほうにある、ということ。

たとえば、エルメスの人気商品「バーキン」というバッグがありますよね。
何か月も待って、やっと手にはいるような人気商品です。
160万円とかする高額なバッグです。
高くても欲しいって思う人がいます。
だったら、エルメスのバーキンは価値があるのか?
ないですよね。
まったくないです。

少なくともボクにとっては。

ということは商品に価値があるということではなく、その商品に価値を見出す人がいるということです。
だからあなたの商品の価値を、お客さまに咲かせなければならないんです。

お客さまにあなたの商品の価値を正確に伝えなければならないってことです。
あなたがどんなに素晴らしい商品を売っていても、あなたの会社がどんなに優れたサービスを提供していても、お客さまにその良さを伝えなければ、それは存在しないと同じことなんです。

そう伝わらないってことは、存在しないんです。
だから伝えましょう。
そして伝えるために、とても重要なこと、それが

「言葉」

なんです。

伝えるためには、「言葉」がとっても大切です。
言葉はコストがかからない。
でも言葉の選びかたひとつで、売上が変わるんです。
言葉を変えたからって、チラシの印刷代が変わるわけではない。
言葉を変えたからって、インターネットのホームページがよけいにお金がかかるわけじゃない。
でも、言葉ひとつ変えただけで、販促物の反応があがり、売上が劇的に変わることもあるんです。

あなたの商品の価値を伝えましょう。
そのためには、言葉に注意をはらわなければならないのです。

花を見て美しいと思うのは、花が美しいのではなく、美しいと感じた人のこころが、美しいのです。

The following two tabs change content below.
藤村 正宏
北海道釧路生まれ。明治大学卒。著書「モノを売るな!体験を売れ!」で提唱したエクスペリエンス・マーケティング(通称エクスマ)の創始者。経営者、ビジネスリーダー向けに「エクスマ塾」を実施、塾生はすでに1000名を超えている。著書は、海外にも翻訳され30冊以上出版。座右の銘「遊ばざるもの、働くべからず」

フォローする