テーマだった「バカでいい」とは
僕が考える2026年予測っていうか、今年はこんなふうになるんだろうな、って感じることをお伝えした、先日の新春セミナー。テーマは「AIが賢くなるほど人間はバカでいい」でした。

「人間はバカでいい」
って、多くの人は少し不安になるかもしれない。真面目に努力してきた人ほど、違和感を覚えるかもね。でも、ここで言う「バカ」は、知能が低いという意味じゃない。
逆です。
そしてこれが、AI時代に最も重要な人間の能力になると思う。
AIは確実に人間の能力を追い越した
AIはすでに
- 計算
- 検索
- 分析
- 要約
- 翻訳
- 文章生成
- 画像生成
- 動画生成
- プログラミング
- データ処理
ほぼすべての「頭脳作業」で、人間を圧倒し始めている。しかもこれはまだ始まりにすぎない。これからAIは
- 常に接続され
- 常に更新され
- 常に学習し
- 常に進化し続ける
人間は疲れるけど、AIは疲れない。
人間は忘れるけど、AIは忘れない。
人間は迷うけど、AIは瞬時に判断する。
合理性・効率・正確性の世界では、人間はもう勝てないってこと。
日頃からAIを使っていると、わかりますよね。
人間がAIに勝とうとすると不幸になる
ここでやってはいけないこと。
「じゃあもっと勉強しよう」
「もっと効率化しよう」
「もっと論理的になろう」
それって、AIに近づこうとすること。
でもこれは、たとえるなら、
電卓に暗算で勝とうとするようなもの。
F1マシンに走って勝とうとするようなもの。
勝てるわけないじゃん。
そしてこれがすごい問題なんだけど、「勝てない競争」を続けると、人は自信を失っちゃう。
AIが得意なことを人間がやる必要はない
歴史を振り返るとわかりますよね。人間はいつも「機械が得意なこと」を手放してきた。
馬車 → 自動車
手作業 → 工場
手計算 → コンピューター
誰も、今さら手計算で税務処理をしようとは思わない。同じことが、今「知能」で起きているだけ。AIは人類が作った思考のインフラ。水道や電気のように、当たり前に使うものになって、3年後には「AI」って言葉が消えるくらいにね。
じゃあ、人間は何をすればいい?
AIがすべての合理性を担うなら、人間の役割はどこに残るのか? 答えはシンプル。AIができないこと。それは何か?
AIは膨大な知識を持っている。毎分、毎秒、学習し続ける。
でもね。
ときめかないし、感動なんてしない。衝動で動かないし、無駄を許さない。理由なく好きにならないし、退屈を楽しめない。
意味のないことを大切にできないわけです。
人間は本来、非合理な存在である
考えてみてください。
飛行機の方が早いのに車で旅する
スーパーで買えば安いのに家庭菜園をする
役に立たない芸術に感動する
勝てないとわかっていても挑戦する
理由なく人を好きになる
すべて非合理。
でも、ここに「あなた」がある。
ここに文化がある。
そして、ここに「仕合せ」がある。
「バカ」とは何か
ここでいうバカとは、合理性から自由になった人ってこと。
損得より面白さを選ぶ
正解より感覚を信じる
ちゃんとやらない勇気を持つ
無駄を楽しむ
遠回りを愛する
理由なくワクワクする
これが「バカ」。そして、これは、人間の本質そのものだと思うのです。
AI時代は人間らしい思考に戻る時代
これまで人間は
効率的になろう
正しくなろう
合理的になろう
そう努力してきました。
なぜなら、それが生存に必要だったからです。でも今、その役割をAIが引き受けました。つまり、人間はもう合理的である必要がないってこと。
未来はこうなる
仕事の多くはAIがやる。
分析はAIがやる。
判断材料はAIが出す。
そのとき人間が問われるのは、何を選ぶか。
どこへ向かうか。
何を面白いと思うか。
何を美しいと思うか。
誰を愛するか。
人間の価値は「非効率」にある
これから価値になるのは、
- 感覚
- 美意識
- 遊び心
- 物語
- 感情
- 好奇心
全部、合理性の外にあるものです。
だから、AIが賢くなるほど人間はバカでいいのです。
これは退化ではない
これは解放です。
合理性の檻からの解放。
正解探しからの解放。
効率競争からの解放。
人間はようやく、人間らしく生きられる時代に入ったのです。
藤村 正宏
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