『ねぎま』に『ナンコツ』が好きかな。
焼き鳥がたべたい。藤村正宏です。
焼き鳥けっこう好きです。
『たれ』と『塩』だったら、どっちかといえば塩派。
焼き鳥って不思議な食べ物だと思うのです。
どうして串に刺してあるのか?
串揚げや串カツは、名前に串ってついているから、串に刺さっているのはあたりまえです。
串に刺さっていなければ、詐欺ですよね。
でも焼き鳥は名前に串が入っていない。
だから、焼き鳥屋さんは別に串に刺さなくてもいいわけです。
でも必ず串に刺さっている。
焼き鳥屋さんが、鶏肉をいちいち串に刺して仕込みをするのは、けっこう大変な作業だと思う。
もし焼き鳥屋さんの焼き鳥が串に刺さっていなかったら、仕込みはめっちゃラク。
でも、串に刺さってなかったら、「なんだ、これ? 串がないじゃないか」とクレームの嵐。
焼き鳥に串がなかったら、やっぱりダメですよね。
どうしてダメなんでしょう。
焼き鳥っていう食べ物が、すでに串に刺さっていると、多くの人に認知されているという理由はありますよね。
食べるときには串を外して食べるんですけど、じゃあ、最初から串なしだったら、美味しくないんだろうな~
そう思うんです。
味気ないでしょ。
串の端っこを手にもって、それを口に近づけ、焼き鳥をかじり串から抜いて、食べる。
一連のこの動作に、焼き鳥を美味しくするマジックがあるということですよね。
想像するに、これは原始時代の記憶が残っているせいだと思う。
原始時代は何万年もつづいていました。
その間の習慣や行動が、いまだに現代に生活するボクらに影響を与えている。
ボクたちの遺伝子の中に原始時代の記憶があるということ。
たぶん原始時代、食べ物は手づかみで食べた。
たとえば、狩猟してきた鹿の肉を、焼いて、それを手で食べていた。
その時に記憶がまだどこかに残っていて、手づかみで食べるという行為は、その記憶を刺激するのです。
実際より、満足感が充足される。
この「疑似手づかみ感」が焼き鳥の美味しさの秘密。
さらに、焼き鳥を食べると、串が皿に残りますよね。
あれも、原始時代の記憶を刺激するんだと思うのです。
原始時代、動物の肉なんかを食べたあと、骨が残りました。
それが目の前にあると、食べた充足感があったんだと思う。
焼き鳥を食べたあと、串が残る。
串がビジュアルとして残ると、より食べた感があり、満足するんです。
原始時代の記憶を刺激しているのです。
藤村 正宏
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