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先日福井県で実施したセミナー
どんな人でも人前で見事に話せるようになる
福井県の銀行「福邦銀行」の主催で10月から12月まで、毎月1回エクスマセミナーをしました。
福邦銀行の会員の方が3回連続で参加してくれました。
毎回50名くらいの方々です。
本当にありがとうございます。
セミナーや講演の仕事は好きな仕事であり、得意な仕事です。
人前で話すことが好きなんだな。
昔は人前で話すのは大嫌いでした。
というか絶対にやりたくない仕事だった。
プレゼンなんていつも部下の人にやってもらっていた。
でも、今は得意になった。
それは、訓練したからです。
「『無敵の話す力』を読んで、さまざまな気づきがありました。共感できる内容が多くとても参考になりました」
という感想をもらいました。ありがとう。
「無敵の話す力」という本は、以前僕が書いた本です。
人前で話したり、スピーチしたり、プレゼンしたりするのに参考になることがたくさん書いてあります。
その本の読者の人からの質問がけっこうあります。
「人前でどうしてあんなに楽しそうに話せるのですか? 僕はあがってしまって話せません」
「笑顔で話したいのにぎこちない笑顔になってしまいます。安定した笑顔を保つための工夫などがありましたら教えてください」
「プレゼンテーションが苦手です。クライアントにプレゼンするとき、いつも声が震え、心臓がバクバクします。どうしたら見事なプレゼンができるようになるんですか?」
そんな質問です。
まず最初に、大勢の人の前で見事に話すことは、誰にでも、どんな人にでもできます。
人前で話すのは「訓練」です。
なんの練習もせずに人前では話せません。
ともかくたくさん訓練すること。
たくさんの訓練方法がありますが、まずは声を出して練習することです。
僕がお勧めしている訓練は新聞のコラムを音読すること。
音読は話す訓練になります。
大人になると「音読」ってやらなくなりますよね。
小中学生の国語の時間にやったきりやっていない人もいるかもしれません。
それをあえてやってみる。
新聞の一面のコラムってありますよね。
各新聞が、いろいろなコラムを毎日掲載しています。
たとえば
朝日新聞「天声人語」
読売新聞「編集手帳」
日経新聞「春秋」
産経新聞「産経抄」
などなど。
これを毎日読むことです。
音読してみること。
新聞のコラムを担当している記者は、その新聞社の中でも文章が上手い人が書いています。
だから読むだけで、勉強になる。
いい文章が多いのです。
いい文章を声を出して読む。
これを毎日続けると、あなたの話し方は劇的に変わります。
ともかくやってみよ!
今日2022年12月10日(土)の日経新聞のコラム
日経新聞コラム「春秋」より
ヘミングウェイは副詞を嫌ったという。「日はまた昇る」「誰がために鐘は鳴る」「老人と海」……。どの作品も修飾語の少ないシンプルな文体だ。しばしば指摘されるその特徴を「数字が明かす小説の秘密」(ベン・ブラット著、坪野圭介訳)なる本が分析している。
▼「~ly」で終わる副詞の分量を調べてみたところ、1万語につき80語しかなかった。この傾向はフォークナーの「八月の光」やスタインベック「怒りの葡萄」などにも共通するそうだ。「副詞が減れば減るほど『良い』作品」だと著者は言う。とすれば、宗教団体などへの寄付をめぐる被害者救済法案はどんな出来だろう。
▼きょう成立する新法には、法人などが寄付を勧誘するさいの配慮義務について、与野党協議で「十分に」という副詞が加わった。ただ「配慮する」ではなく「十分に配慮する」。法文だから「十分に」は十分に重いのか、たんなる言葉のアヤか。そもそも定義しにくい行為を、なんとか条文化したのがこの「作品」である。
▼問題はずっと昔から存在していた。なのにそれを見過ごしてきたがゆえの難路だろう。かくなるうえは、新法をきっかけに本質的な議論を始めたい。かの「老人と海」にこんな言葉がある。「いまは持ってこなかったもののことなんか考えているときじゃない。ここにあるものでできることを考えるがいい」(福田恆存訳)
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藤村 正宏
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