世界史に残る時代かもしれない
未来の歴史家が、現在を見た時、面白い時代だったんだなと思い、その時代をリアルで体験できなかったことを悔しがるだろうな。
それくらい、今は世界史に残る時代なんじゃないかな。
スマートフォン(スマホ)とSNSが登場して、「マス」の概念が崩壊した。
昔は、いわゆるマスしか情報を届けることができませんでした。
「全国の皆さん、こんな商品が新発売されました」
「皆さん、新しい店ができました。来てください」
大きな企業が一方的に、大きなメディアを使って、情報を流していく。それしか方法がなかったのです。
しかし、SNSはその世界構造を崩壊させました。
人々は自らメディアを持ち、自ら発信しています。
さらにその情報は、つながりの中で、どんどん伝播していきます。
今までマスを利用しなければできなかったことが、個人レベルで可能になっている
ということです。
マスメディア、テレビなどは一度に何十万人、何百万人という単位で情報を伝える
ことができるから、一見たくさんの人に見てもらえると思うかもしれません。
たとえば、あなたの店が、ワイドショーに取材されたとします。
その反響がすごくあった。数日は繁盛するかもしれません。
でも、テレビに取り上げられても、一時的なものです。
次の日にはもう、違う店が取り上げられ、昨日のことは忘れ去られます。
プレスリリースをいくら書いて、マスメディアに取材されても、継続的に出ていな
ければ、意味がない。継続性がないと、今の時代、情報としての価値はないのです。
人々が受け取る情報量が5年前とでは、まったく違うのですから。
だから、マスに取り上げられたら、そこからいかにSNSに来てもらい、関係性を持ってもらうかが大事です。
SNSのつながりは、一見、狭くて少ないように思うかもしれません。
でもそれは表面的なところだけです。
確かにひとりの人がつながっている人数はそんなに多くないかもしれません。
平均すると200~300人くらいかもしれない。
それでもそんな普通の人がつながり合って、それが連鎖して次々とつながっていき
ます。
さらに、その一人ひとりが、発信しているのです。
一般の人の影響力は、とても大きくなっていて、SNSの規模感は、マスの規模を
ある部分でしのぐほど巨大でパワフルです。
世の中の、売れている商品、ベストセラー本、ヒット音楽などなど、テレビで取材されたからでなく、お客さまの継続した拡散により大ヒットしたわけです。
これを理解しないと、従来のビジネスの考え方を捨てられず、日々激しくなってい
く競争の世界から抜け出せません。
ここでボクは、「SNSがすごい」ということをいっているのではありません。
「世の中が激変しているから、今までのやり方でやっていてはダメだ」ということをいっているのです。
「全国の皆さん」を相手にするのではなく「あなた」に向けて。
そんなビジネススタイルを考えてみましょう。
それが、新時代のマーケティングのヒントになります。
#普通の人がつながり合って、それが次々と連鎖していく
藤村 正宏
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