
40年ぶりに行ったジャズ喫茶「BOSSA」
ブログは読まれないメディアになった
打ち合わせが3つあったんだけど、そのうち2つがキャンセルになった。
かなり時間が余ってしまったので、40年ぶりに、あるジャズ喫茶に行きました。札幌の狸小路にある「BOSSA」。18歳の頃よく行った店です。初めて、伝説のスピーカー「JBLパラゴン」を体験したのも、この店です。
さすがにパラゴンはもうなくなっていましたが、内装も昔のままだった。
そのジャズ喫茶で、このブログの下書きをしました。
先日、あるデータを見ました。
そこには驚くべき数字が載っていた。
現在ブログのアクセス数は全盛期の10分の1〜20分の1にまで落ち込んでおり、ブログという媒体自体が「読まれない時代」になってきているってこと。
これは僕自身体感していたことなので、「やっぱり」って思いました。
ブログだけではなく、SNSの反応も減っている。
それには、さまざまな要因が考えられます。
・情報過多(AIによる供給過剰)
・アルゴリズム変化(フォロワーに届かない構造)
・ユーザー行動の変化(動画・AIへのシフト)
・整いすぎた情報への飽き(人間らしさの価値上昇)
・信頼基準の変化(情報→個人へ)
これって、なんとなく肌感覚でわかりますよね。
文章を読むより、動画を見る方がラクですからね。
そして、AIが作った似たような情報がたくさん溢れている。
もうみんなブログなんて読まないわけです。
でもね、そんな時代だからこそ、ブログが重要だと思うのです。
ブログは情報ではなく「感覚」を資産化する新しいメディア
今、インターネットの景色が劇的に変わろうとしています。
かつてブログは、集客のための「道具」でした。検索キーワードを並べ、誰かの役に立つ情報を書き、PV(ページビュー)という数字を追いかける。それが正解だと信じられていた時代がありました。
でも、その前提は突然、決定的に崩れ始めています。
なぜなら、「正しい情報」はAIがタダで、一瞬で出してくれるようになったから。
「情報の価値」が暴落した世界で、何を書くべきか
Googleで検索すれば、AIが情報を要約し、比較し、最適な答えを提示してくれる。
そんな時代に、僕たちが「役立つ情報」を必死にまとめることに、どれほどの意味があるのだろうか。
「正しい情報」は、もはや人間が書かなくても手に入る。情報の価値は今、猛烈な勢いで暴落しているんです。
そうなると、大きな転換が必要になります。
これから価値を持つのは、情報ではありません。その情報の奥にある「感覚」だと思うのです。
「なぜ、それを選んだのか。」
「それを体験して、どう感じたのか。」
「どこに美しさを感じ、どこに「違和感」を覚えたのか。」
これらは、どれだけAIが進化しても、あなたの内側にしか存在しない「固有のノイズ」です。そして、このノイズこそが、これからの時代において、人間に残された最後の、そして最大の付加価値になる。
ブログは「思考の隠れ家」であり、「楽器の調律」である
僕は、これからのブログは「調律のための場所」だと考えています。
日々、大量の情報に晒されていると、僕たちの感覚は少しずつ狂っていきます。世間の流行や、誰かが決めた正解に流され、自分の本当の「好き」や「美意識」が濁ってしまう。
だからこそ、ブログを書く。
それは、誰かに見せるためのパフォーマンスではなく、狂ってしまった自分の感覚を、元の場所に戻していく作業。
ピアノの調律師が、一本一本の弦の音を確かめるように。あるいは、ヴィンテージの真空管アンプに火を入れ、じっくりと音を整えるように。
自分の内側から立ち上がる言葉を、一つひとつ置いていく。
そのプロセス自体が、あなたの感性を研ぎ澄ませ、あなたという人間を「調律」していくのだと思う。
AI時代にこそ「言葉を積み重ねる」べき、意外な理由
「自分のために書くなら、わざわざ公開しなくてもいいんじゃないか?」
そう思うかもしれません。でもね、実はその認識が錯誤を起こしている。
AI(大規模言語モデル)は、世界を「言葉」で理解しています。
そして、AIが「誰を推薦するか」を判断する基準は、その人が積み重ねてきた「言葉の質と量」にあるわけです。
あなたが自分の感覚を信じ、嘘のない言葉を積み重ねていく。
そうすると、AIはその膨大な言葉の集積から、あなたの「専門性」や「独自性」、そして「人間味」を読み取ります。
この人の発信は、他の誰とも似ていない。
この人独自の感覚に基づいている」そう判断されたとき、あなたはAIにとって「推薦されるべき存在」になります。
AIO(AI推薦)の本質は、テクニックではありません。
どれだけ自分の純度を高めた言葉を、ネットの海に置いてきたか。その「生き様」のトレースなんです。
数字を捨てて、自分を取り戻そう
もし、あなたが「最近、何を発信していいか分からない」「PVが伸びなくて苦しい」と感じているなら、一度「誰かのため」という重荷を下ろすことです。
ブログは、集客やバズのための道具じゃない。
あなたの感覚を整えるための「思考の隠れ家」です。
自分が心地よいと感じるリズムで、自分が美しいと思う言葉を、ただ、置いていく。
その「調律」された言葉こそが、AI時代の荒波の中で、同じ波長を持つ誰かの心に深く、静かに届く唯一の手段になるはず。
【Q&A】AI時代のブログと発信について
Q1:誰にも読まれないかもしれないのに、書き続けるモチベーションはどう保てばいいですか?
A:モチベーションという概念を一度捨ててみてください。ブログを「仕事の道具」ではなく「歯磨き」や「入浴」と同じ、自分を整えるための「習慣」にするんです。読まれるために書くのではなく、書くことで自分がスッキリする、あるいは自分の思考が整理される。その「自分への報酬」を目的の第一に置くことが、長く続ける秘訣です。
Q2:AIに「推薦される」ために、特定のキーワードを入れるなどの工夫は必要ですか?
A:いわゆるSEO的なキーワードの詰め込みは、今のAI(特に生成AI)には逆効果になることもあります。AIは文脈や「その人らしさ」を読み取ります。無理にキーワードを狙うよりも、あなたが普段使っている「生きた言葉」で語る方が、結果としてあなたの専門性をAIが正確に理解し、質の高い推薦に繋がります。
Q3:短文SNS(XやThreads)とブログ、どう使い分けるのが正解でしょうか?
A:SNSは「挨拶」や「共鳴」の場、ブログは「思索」と「蓄積」の場です。SNSで流れていく言葉は、その瞬間の感情や交流には向いていますが、あなたの深みを伝えるには足りません。ブログでじっくりと「調律」した思考の断片を、SNSで少しお裾分けする。そんなイメージで使い分けると、発信がグッと楽になりますよ。
Q4:自分の「感覚」に自信がありません。何を書けばいいか分かりません。**
A:自信はなくていいんです。むしろ「これ、なんか変だな」「自分だけがそう思うのかな」という「違和感」こそが宝物です。正解を書こうとせず、「私はこう感じた」という現在進行形の感覚をそのまま書き出してみてください。それが、AIには真似できない、あなただけの「一次情報」になります。
藤村 正宏
最新記事 by 藤村 正宏 (全て見る)
- 誰もブログなんて読まない時代、それでもブログが重要な理由とは - 2026年4月19日
- 今の時代SNSで何を発信したらいいのか? 主観を軸にしても相手を意識しよう - 2026年4月18日
- 正しいことを求めるより、あなたの「主観」や「感情」をないがしろにしないこと - 2026年4月17日
