AI時代は特に、「文化」を忘れないようにしたい

経済の前に、文化があるんだと思う

ビジネスの話をすると、どうしても数字に目が向きます。

売上はいくらか。利益は出ているか。
広告の費用対効果はどうか。
もちろん、数字は大切です。
商いを続けていくには、数字を見て考えることも必要です。

でもね、数字だけを追いかけていても、人の心は動きません。

経済の土台には、いつも文化があると思うんですよ。

音楽や絵画、演劇や文学。
季節の花を飾ることや、食卓に旬のものを並べること。
地域に伝わる祭りや、家族で続けてきた小さな習慣。
そういうものが、暮らしに彩りを与えてくれる。

文化があるから、人は何かに心を動かされる。

好きな音楽を聴きに出かける。
美術館で絵を見て、そのあと近くの喫茶店に寄る。
旅先で土地の料理を味わい、そこで暮らす人の話を聞く。
ひとつの文化体験から、次の行動が生まれていきます。

そこに、経済が巡りはじめるんです。

AIは、仕事の効率を上げたり、情報を整理したり、経済活動のスピードを大きく変えたりしていくでしょう。
その力を使うことは大切です。

でも、商人が数字だけを追うようになったら、商いはだんだん味気ないものになってしまう。

自分は何が好きなのか。
どんな音楽に心を動かされるのか。
どんな映画や本に影響を受けたのか。
どんな景色や季節の変化を面白いと思うのか。

そういう文化への好奇心が、その人らしい商いをつくっていきます。

商人は、商品を売るだけの人ではありません。
自分が面白いと思うものを人に伝え、暮らしの楽しみ方を案内する人でもあるのです。

数字を見ることと、文化を楽しむこと。どちらも大切にしながら、商いの中に自分らしい美意識を漂わせていきたいですね。

経済の前に、文化がある。

そのことを忘れずにいたいな。

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北海道釧路生まれ。明治大学卒。著書「モノを売るな!体験を売れ!」で提唱したエクスペリエンス・マーケティング(通称エクスマ)の創始者。経営者、ビジネスリーダー向けに「エクスマ塾」を実施、塾生はすでに1000名を超えている。著書は、海外にも翻訳され30冊以上出版。座右の銘「遊ばざるもの、働くべからず」
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