AI時代に人間しかできないこと。「共感」も大事だけど、その先にある大切なこと

「共感」の先にある「安心感」を配る商い

情報があふれていて、何が正しいのか分かりにくい時代です。

SNSを開けば、強い言葉や刺激的な情報が次々に目に入ってくる。将来への不安をあおるような話も、毎日のように流れてきます。

そんな毎日に、心が疲れている人も多いんじゃないかな。

人が本当に求めているものは、いつも派手な刺激や大きな盛り上がりとは限りません。
むしろ、「ここにいると、ほっとするな」「この人と話していると、肩の力が抜けるな」と感じられる時間に、深い価値があると思う。

SNSで強い言葉を使って注目を集めたり、不安を大きくして商品を買ってもらったりする。
短い時間なら、うまくいくこともあるかもしれない。
でも、そういう発信に触れ続けると、人の心は少しずつ疲れていきます。

共感してもらうことは大切です。

「わかるよ」と言ってもらえると、人はうれしい。自分の気持ちを受け止めてもらえたと感じるからです。
でも、共感の先には、もうひとつ大切なものがあります。

それが、安心感です。

この人なら、無理に自分をよく見せなくていい。ここなら、分からないことを分からないと言える。
失敗した話をしても、笑われたり責められたりしない。

そう思える場所や人が、今は必要とされているんじゃないかな。

商いでも、お客様を数字や顧客データとして見るだけでは、見えてこないことがあります。
目の前にいるひとりの人として迎える。
機嫌よく話を聞く。相手が緊張していたら、少しでもほっとできるようにする。

その人の気持ちに、あたたかな眼差しを向けること。

AIやテクノロジーは、これからも進化していきます。
けれど、人が人に差し出せる価値には、表情や声の調子、ちょっとした気づかいから伝わる安心感があります。

「ここに来ると、自分のままでいられる」

そんな場所や人を、商いの中につくっていく。
共感の先に安心感を届けることが、これからの時代に選ばれる理由になっていくのだと思うんだよね。

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北海道釧路生まれ。明治大学卒。著書「モノを売るな!体験を売れ!」で提唱したエクスペリエンス・マーケティング(通称エクスマ)の創始者。経営者、ビジネスリーダー向けに「エクスマ塾」を実施、塾生はすでに1000名を超えている。著書は、海外にも翻訳され30冊以上出版。座右の銘「遊ばざるもの、働くべからず」
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