中小企業診断士で圧倒的になった
中小企業診断士と聞いて、どういう人を想像するだろうか?
ダークスーツを着て、ネクタイをしていて、硬い話をする。
真面目でロジカルシンキングをする。
融通がきかなそう。
ちょっと怖い。
ボク的にはこんなイメージでした。
中小企業診断士ってかなり難易度が高い試験を合格しなければなれない資格です。
ボクの塾生さんにも何人かいます。
やっぱり頭いい人が多い。
北海道の塾に来ていた中小企業診断士の乗山徹さん。
最初に会ったときには、ボクがイメージしている「中小企業診断士」、そのままでした。
すごく真面目で硬そうな人。
彼を知っているある社長は、「乗山さんの話って硬いんだよね。仕事はいいんだけど」と言っていたくらいでした。
ところが、塾が終わったあと、同じ社長がこう言いました。
「乗山さん、どうしたんだろう? すごく楽しそうで、話もすごく面白くなった」って。
ボクのエクスぺリエンス・マーケティング実践塾で、劇的に変わりました。
どうして乗山さんは、劇的に変身したのでしょう。
カンタンに言うと、仕事と趣味を分けて考えなくなった。
そういうことです。
実は、塾のカリキュラム中のひとつに、過去から振り返ってその人の中にあるさまざまなことを聞くというのがあります。
乗山さんに、過去のことをいろいろ聞いたんです。
「趣味はなんですか?」とか「どんなアルバイトやっていましたか?」とか「子供のころ、何をするのが好きでした?」とか、たっぷり個人的なことを訊ねたんです。
そうしたら、昔からバンドをやっていて、音楽が大好きだということがわかった。
本気でプロのミュージシャンを目指していたこともあった。
北海道釧路市の出身ですが、三線(さんしん)という沖縄の楽器がすごく上手で、歌も上手です(だから彼のニックネームは“シーサー君”っていいます)。
よく、地元のイベントでも三線を演奏している。
そういうことがまったく伝わっていなかった。
彼に言いました。
「セミナーをやるときにスーツはやめて、ミュージシャンみたいな、たとえば『ビギン』みたいな格好で、いきなり出ていってみたら? そして、登場したら、一曲歌ってからセミナーを始めたりすると、すごく楽しくなるしさ」と言いました。
すると、「ええっ? そんなことやっていいんですか?」とかなり驚いた様子。
「いいとか悪いじゃなくて、自分で主催するセミナーなんだから、やってみたら?」と言ったのです。
いろいろ話を聞いてみたら、実は昔から楽しいことをやっている人だということがわかりました。
でも、趣味と仕事は別、というふうに考えていたんですね。
仕事は中小企業診断士。
スーツを着て、堅くてつまらない話をする。
それが中小企業診断士なんだ、と思っていたようです。
でも、乗山徹からシーサー君になった瞬間から、話がとっても面白くなったりするわけです。
人間って面白いなと思います。好きな話って、ほうっておいてもたくさんします。
沖縄が大好き。音楽の話も大好き。実際に北海道で音楽活動もやっています。
乗山さんの話はどんどん面白くなっていった。
ボクの塾で売上を上げる勉強もしている。
ブログで発信 お客さまを巻き込んで楽しむ
乗山さんにブログを書くことをすすめました。
きっと面白いブログを書けると思ったから。
これが大正解。
毎日北海道の釧路から発信される、乗山さんのブログは、どんどん人気になっていきます。
企業の業績を上げる方法、お客さまを集客する考え方、販促のやり方、他、中小企業に役立つ情報を、たくさん出しています。
それがシーサー君のフィルターを通して発信されると、単に役立つ情報だけではない深みが出てくる。
人間らしさっていうか、温かい独自の価値になっていく。
同じことを発信していても、オリジナリティが出てくる。
今では、人気ブログランキングの「マーケティング・経営ブログランキング」で、この1年くらい不動の第1位
今は、北海道で売れっ子の中小企業診断士になっています。
【中小企業診断士シーサー君のブログ】
そのきっかけの1つは、仕事と全く関係ない趣味を仕事に入れ込んでみたということ。
これはすごく大切なことなんです。
好きなことや楽しいことを、あなたの仕事に取り入れて発信してみること。
個人的なこと、どういうことが好きで、どういう趣味があるのか。
どういう考えで、今の仕事をしているのか。
そういう、仕事以外の情報を出すことで、個性になるということです。
仕事と趣味は別物、という考え方を捨てることです。
まず、あなたの趣味を仕事に取り入れられないか、それを考えてみましょう。
好きなことの「本質」を見詰めて、それを仕事の中入れ込んでみる。
そして、個人を出して発信してみましょう。
藤村 正宏
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