「安売りは悪いことだ!」と考えてみると見えてくるもの

安売りは正義か?

今週の9月27日。
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「安売り」は悪いことか?

そうです! それは、悪いことです。
「消費者に安く提供して、何が悪い!?」
そういう声が聞こえてきそうですが、ボクは悪いことだと思う。
正確に言うと、無理な安売り、計画性のない安売り、周りのことを考えない安売り、思いのない安売りは、悪いっていうこと。

「他の店よりも1円でも安くします」
「赤字覚悟のセールです」
「エブリディ・ロー・プライス」
「激安!」

新聞折り込みチラシを見たり、街に出て、買い物をしているとさまざまなところでそういうイメージが踊っています。
安くすることが、あたかも「正義」のように思われている。
でも本当にそうでしょうか?

「安売り」は正義か?

ボクはそうは思いません。
安売りは「悪い」と思っています。

というか、一度「悪いこと」だと考えてみましょう。

誰も仕合わせにならないかもしれません。

仕合わせにならないどころじゃなく、結果的に社会を疲弊させ、人間の生きる力をなくさせる。
安売りというのは、そこまで行きついてしまいます。

コストダウンのため人件費を減らす

安く売るためには、コストダウンしなければなりません。
一番コストが高いのは人件費です。
企業が安くモノを作るために、あるいは安く売るためには、
人件費を削減しなければならない。
結果、ビジネス・パーソンの給料が安くなります。
正社員を辞めさせて、非正規社員を増やしていった。
企業の利益は増えるけど個人の収入は増えない。
そういう状況が何年もつづいています。

人件費を安くするために海外の生産拠点を海外に移したりも出ている。
海外の工場も、日本企業のコストダウンに応えるために人件費を減らさなければなりません。
極端なのコストダウンを要求されると、人件費の安い人を使うようになる。

一番コストが安いのはどんな人か?
それは子供です。
10歳くらいの子どもが
1日15時間とか
強制労働させられているケースもある。
安い製品というのは、そういうダークな部分の上に成立しているかもしれないということ。
あなたが今日買った、激安ジーンズの向こうに、誰かが泣いている人がいるかもしれない。

そういうことを、ボクたちは忘れてはいけないのです。

利己的な価値観の蔓延

自分だけがよければ他はどうなってもいい、そういう価値観が蔓延する。
ルールを守っていたら、安売りは悪いことじゃない。
確かにそうであるかもしれない。
でも、それは社会性を欠いた企業の論理です。
ビジネスは戦いだから、勝たなければならない。
だから「自分のところだけ売れればそれでいい」そう思っている企業が多い。
だから「マーケティング戦略」「戦術」「戦闘」などの、戦争用語が多用されるんです。
誰と戦っているの?

競合他社よりも1円でも安くしようなんて、どこを向いてビジネスをしているのか?
競合他社ばかり見ているんじゃないの?
自己中心的な考え方。
それが、社会にも影響する。
自分だけ良ければ、他はどうなってもかまわない。
そういう価値観が社会に広く蔓延するんです。

企業というのは社会的な存在ですよね。
法人。
人間ではない、社会的な人格を与えられているわけです。
社会的な責任もあるんです。
ただ税金を納めていたら、
社会的責任を果たしたと思っていたら大間違いです。
市場原理主義。
ルールを守ってさえいれば、儲けるのは悪くない。
確かに儲けなければ、利益を出さなければビジネスの意味はない。
それは正しいことです。
でも、世の中にはマーケティング的には正解なことだって、やってはいけないこともあるんです。

安売りは地球環境にもよくない

安いものは使い捨てされる。
ゴミの量は年々増えています。

たとえばちょっと前までは、傘は高価なものでした。
今100円以下で売っている。

透明のビニール傘も500円くらいしました。
ジャンプ傘はそれこそ
2000円とか3000円くらいした。
今は、どの町にもある100円ショップで
けっこう立派なジャンプ傘が売っています。これだったら、電車の中に忘れても、また買えばいい。

そういう心理になるのは無理もないことです。

以前なら、高い傘をもっていると、大切に使いました。

失くさないように、忘れないように、気をつけたものです。

ボクはもう10年以上、筆記具は万年筆を使っています。
1本7万円くらいする商品です。
失くしません。
万年筆を使う前までは、100円のペンを使っていました。

そのときは、しょっちゅう紛失していました。
高価なものは長く大切に使う。
貴重な資源を使って、大量に生産され、捨てられるモノが増える。

これは地球温暖化や環境にとって悪いことです。
ね、安売りは悪いことでしょ。
そうなんです。

「安売りは悪だ」そう定義してみましょう。

あなたが安売りから脱却して、成功するために、そう考えてみてください。
そこからスタートです。
そして適正な価格で売るために、自分の価値に気づくことが大事です。

ライバルばかり気にしていないで、何が大事なのかを考えましょう。
あなたの会社や商品を選んでくれるのは、競合他社ではなく、お客さまだってことなのです。
「競い合う時代から、補い合う時代」に、変わっていくのです。

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北海道釧路生まれ。明治大学卒。著書「モノを売るな!体験を売れ!」で提唱したエクスペリエンス・マーケティング(通称エクスマ)の創始者。経営者、ビジネスリーダー向けに「エクスマ塾」を実施、塾生はすでに1000名を超えている。著書は、海外にも翻訳され30冊以上出版。座右の銘「遊ばざるもの、働くべからず」
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