コロナウイルスの蔓延を見ていると、現代は100年前の第一次世界大戦の頃と、とても似ていると思う

奇妙なことに100年前とよく似ている

新型コロナウイルスが広がり始めた頃、たまたま20世紀に起きた世界大戦のことを調べていました。
ヨーロッパを中心に起きた、第一次世界大戦です。
1914年から1918年まで4年以上続き、たくさんの被害を出した悲惨な戦争です。

どうして大戦争になったのか、その時代の世界情勢、その後世界はどうなっていったのか、そんなことを調べているうちに、奇妙なことに気づいた。

それは、その頃の世界と、現代は、かなり似ているということ。

新型コロナウイルスは歴史に残る

どこが似ているか。
以下の3点です。

グローバル化
格差の広がり
ナショナリズム

グローバル化

19世紀終わりくらいから20世紀にかけて、世界は急速なグローバル化を迎えていました。
人類史上、初めてのグローバル化です。
人とモノと金が国境を超え、世界中に広がり、経済が回っていたのです。
たとえば貿易依存度という数値があります。
その国の経済がどれくらい他国の貿易に頼っているかを示す数字です。
大戦が始まる前年1913年の世界の貿易依存度は過去最高の数値だった。
どれくらい高かったかというと、信じられないことですが、日本は現在も、1913年の貿易依存度には達していないそうです。
それくらい国際社会が、親密に結びついて経済的な豊かさを受けていたのです。

格差の広がり

でも、そこに生じるのは格差です。
自由貿易のメリットを受ける業種、貿易には関係ない業種が出てくる。
そうすると、国内で格差が生まれます。
働いている人、個人にも経済的格差ができる。

たとえば、21世紀のアメリカで考えてみると、GoogleやAppleなどのIT関連の職についている人は、破格の賃金がもらえるけど、自動車工場で働いている人は低賃金。
格差が出てくるわけです。
会社もそうですよね。

それと同じことが100年前にも起きていた。

ナショナリズム

そうすると国内では不満が生じてきます。
本来自国民が受けられる利益が、不当に他の国に奪われる。
そんな共同幻想が広がりやすくなります。

歪んだナショナリズム(自国第一主義)が意識的にも無意識的にも人々の心に芽生えていく。
そうすると、政治家やマスコミが、その共同幻想をうまく利用しようとする。
外に敵を作りだし、国内ではその敵と通じている人を吊るし上げようとする。
第一次世界大戦が始まる前には、そんな風潮があったわけです。

今と似ています。
アメリカの大統領はメキシコとの国境に壁を作り、イギリスは主権を取り戻すと言ってEUから離脱する。
ポーランドやハンガリーでは移民を受け入れない政策をとり、トルコはトルコファーストを掲げる大統領が独裁政権をやっている。
中国はITやナノテクノロジーの分野でアメリカを追い越すという中国共産党政府の後押しで、アメリカや日本の技術を真似て企業を国内で育てている。

そう考えてみると、現代は第一次世界大戦前夜と、とても似ているのです。

スペイン風邪の流行

そして、その極めつけが「新型コロナウイルス」の蔓延。
第一次世界大戦の終盤に世界的に流行した「スペイン風邪」を連想してしまいます。

この疫病が第一次世界大戦を終わらせたと言われるくらい、世界的に大流行したのです。
1918年から19年まで流行しました。
第一次世界大戦の死者数よりもスペイン風邪で亡くなった人が多かったから、戦争が続けられなかった。

当時の世界の人口は19億人でした。
そのうち6億人が、スペイン風邪に罹って、そのうち5000万人くらいが死亡しています。
なんと世界中の3人に1人が感染しているのです。
日本でも大流行して、40万人以上の人が亡くなっています。
戦争どころではなくなりますよね。

スペイン風邪
病院の様子

どうして「スペイン風邪」というか。
別にスペインから発生した訳ではありません。
アメリカ、イギリス、フランス、日本、ドイツ、オーストリア。
どこの国でも大流行していた。
でも戦時中だったので、どの国もその情報を公にしなかったのです。

だって、変な病気が流行って、兵隊が次々と死んでる、なんて言ったら戦争に負けちゃうかもしれないですよね。
だからどこの国も情報統制をして、一切報道しなかったわけです。

でもスペインは違いました。
スペインはその時期、戦争には参加せず、中立を守っていた。
最初にこの病気のことを世界に発信したのがスペインだったのです。
だから「スペイン風邪」という、スペインにとっては不名誉な名前がついているんです。

スペイン風邪の未知のウイルスは、何なのかずっとわからなかったのですが、今はその正体はわかっています。
それは新型の鳥インフルエンザだったそうです。
情報の隠蔽が、疫病を世界的に流行させたと言ってもいいですよね。
そのために初動が遅れてしまい、世界中に蔓延して、取り返しのつかないことになる。

これも、今回の新型コロナウイルスに似ていませんか。
1月のはじめ頃には、ヒトからヒトの感染はないって中国政府が言っていたことを思いだしました。

歴史を学ぶことの意義は自分たちの未来をより良いものにするため。
過去を冷静に見て、先人たちの蹉跌や禍根を繰り返さないようにすることです。
未来を構想するために歴史を学ぶことは、やっぱり大切だなって思うのです。

現代は、100年前の20世紀前半によく似ている時代なのです。

パンデミック(伝染病の世界的な感染流行)にならないように、1日も早い終息を願うばかりです。
新型コロナウイルスが終息した後、世の中がより良くなるように、修正されていく。
人知を超えた力で。
その流れに乗るために、品性のある生き方をしたいですよね。

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藤村 正宏
北海道釧路生まれ。明治大学卒。著書「モノを売るな!体験を売れ!」で提唱したエクスペリエンス・マーケティング(通称エクスマ)の創始者。経営者、ビジネスリーダー向けに「エクスマ塾」を実施、塾生はすでに1000名を超えている。著書は、海外にも翻訳され30冊以上出版。座右の銘「遊ばざるもの、働くべからず」
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