今までのマーケティングは死んだ。これからは「共感」を作り出すことに注力すべき。

従来のマーケティングは機能していない

今日は大阪産業創造館でセミナーをしました。
4階のホールが満員でした。
席が260なのですが、ほかにも少し増やしていた。

「ソーシャルメディア時代 激変する環境にどう対応していけばいいのか?」
というタイトルのセミナーです。
セミナー終了後アンケートをとるのですが、満足度が、なんと!
100%
凄すぎ。
Facebookでもたくさんのシェアがあり、感謝感激です。
ありがとうございます。

今日話していて思ったこと。
もう今までのマーケティング手法はかなり効果がなくなってきて、エクスマの思考に移行してきているんだなって、実感します。

事務局はるちゃん撮影

事務局はるちゃん撮影

今まで企業のマーケティング担当者は、人々にいかに自社の商品やメッセージを伝えるか。
反応のいい広告や販促を作りたい。
そればかりを考えていました。
いかに人々に、注目してもらうか。
そういう思考だった。
今でもそれはある意味必要なことではあるのですけど、状況はかなり変わってきています。
もう不特定多数を相手に、広告や販促をして、たくさん買ってもらうというマーケティングの手法が効果がなくなっている。
今は顏の見えるお客さま(実際は顏が見えないけど関係が近いって意味)を相手に、コミュニケーションしながら売る時代になった。
もう「売り、売り」の情報は見てもらえないのです。

TV-CMが衰退している?

TVを観るという行為が革命的に変わりました。
以前は、放送局が各家庭にTV番組を流していました。
たとえば「月9ドラマ」になると多くの人はリアルタイムで観ていた。
でも、これだけ録画機材が発達したら、自分の都合のいい時間帯に、自分の観たい番組を、自分の好きなデバイスで観る。
そうなってきつつある。
TV局の都合で、指定した時間に番組を見せるというのが、非常に困難になってきているわけです。
主導権がTV局から視聴者に移ったということ。
当然企業のTV-CMは見られなくなります。

TVを観ていて、CMが入るとうんざりする経験をもっている方もいますよね。
その間に飲み物を用意したり、トイレに行ったり。
今は録画機材が発達しているので、まとめて何百時間も録画できて、いつでも見られる。
当然、CMはスキップしてしまいます。
リモコンにスキップのボタンがあります。

多くの人たちが、リアルタイムでTVを見なくなったら、企業のCMは見られなくなる。
よほど感動的な面白いCMを作らなければ、もう無理です。
こう考えてくると、今までの企業のマーケティングのやり方を根本から変えなければならないってことがわかってきます。

無理やり見せられるCMは悪印象

スキップできるんだったらまだいいですけど、インターネットの動画サイトYouTubeでは、スキップできないCMがある。
YouTubeで観たい動画の前にCMが入って、スキップした経験も多いですよね。
というか、ほとんどスキップしてしまい、全編観るのはよほどよくできたCMくらいです。

そして問題なのは、スキップができない設定になっているCM。
あれは逆効果になると思う。
実際に今日も事例として紹介した、北海道の建築会社、ロゴスホームのYouTube。
「Yさんの書斎」
を実際に会場に流したのですが、スキップできない携帯電話会社のCMが流れた。

ロゴスホームの「Yさんの書斎」
この動画をYouTubeにアップしていたら、2500万円の新築住宅が1軒売れた。
さらに現在この動画から2軒商談中。

せっかくいい動画を観ようと思っているのに、何分もCMを見せられる。
その会社や商品が記憶に残ります。
絶対にここの会社とは付き合うのやめようって思う。それって、思いっきり悪いイメージを、将来お客さまになるかもしれない人に植え付けているということ。

今までのマーケティングは、何とか人々の関心を惹きつけようと、さまざまな工夫をしてきました。
あなたの企業だけでなく、他の企業も、人々に関心をもってもらおうと躍起になっている。
でも人々の情報処理能力には限界があります。
どんどん反応が悪くなってくる。
反応が薄くなってくると、もっと接触回数を増やそうなどと考えて、さらに広告をすることになる。
ますます、あなたの会社は嫌われる。
そういう図式になっている。

多くの人にとって、広告はあまりありがたくない存在なのです。
中にはいい広告や、見たくなる広告っていうのもあるんですけど、ほとんどの場合は見たくない。
特にソーシャルメディアが普及してから、特にその傾向が著しくなっています。

ソーシャルメディア上のオレ様

そう考えてみると売り込みばかりの広告のアプローチは、最悪の結果に突き進んでいると言っても過言ではないかもしれません。
言えば言うほど、買ってもらえないという事態に陥ってしまう。
特にソーシャルメディア(フェイスブックやツイッター)上で、「ウチの商品はこんなに素晴らしい商品です、こんなにこだわってます、こんなところが新しいんです」と売込みばかり発言していると、敬遠されたり、嫌われたりするってことです。

リアルの社会でも、自分のことしか考えていないような、自分のことばかり話す人っています。
いわゆる「オレ様情報」。
そういう人は周りからも評価低いでしょ。
共感なんてしません。
というよりエネルギーが吸い取られるので、敬遠してしまう。

それよりも、いつも面白い話をする人、知らないことを面白く教えてくれる人、あなたと共通の話題で盛り上がる人、あるいはあなたの話を面白がって聞いてくれる人。
そういう人とは時間を共有していて、とっても楽しいですよね。
「共感」するってこと。
人々が共感する情報っていうのは、その情報で生活が楽になったり、問題を解決したり、よりよい人間関係を築くことができたり、自分が他人によく見られることであったりと、常に自分にとっての良い情報なのです。
企業視点の情報ではないってことです。

共感してくれた人々とはある意味、関係性ができたということ。
そういう関係性があるひとたちに商品の情報を発信するのは「売込み」ではなく「紹介」になるのです。
あなたがあなたらしい情報を発信することで、「共感」が生まれます。
まず「共感」を作り出す発信をこころがけましょう。
それがものすごく大事なことなのです。

ホテルの部屋に帰ってきて、珈琲を飲みながら考えていたのは、概ねそんなことです。

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藤村 正宏
北海道釧路生まれ。明治大学卒。著書「モノを売るな!体験を売れ!」で提唱したエクスペリエンス・マーケティング(通称エクスマ)の創始者。経営者、ビジネスリーダー向けに「エクスマ塾」を実施、塾生はすでに1000名を超えている。著書は、海外にも翻訳され30冊以上出版。座右の銘「遊ばざるもの、働くべからず」

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