フリーミアムの概念を売場に入れると売上が上がると思う

ホームセンターは面白い

ホームセンター、とっても好きです。
時間があったら、なにかと理由をつけて行ってしまう。
今日も、銀行やら打ち合わせやらと、忙しく動いていたのですが、その合間に浴室の鏡の水ウロコを落とすクレンザーを買うために行きました。
別にすぐに必要ではなかったんですけど、土曜日に体調が悪くて、お風呂に入ったとき鏡が汚れているのを見て、なんだかずっと気になっていた。
鏡の汚れって、なかなか落ちないでしょ。
それがそのクレンザーを使うと、アッっという間にきれいになる、優れモノです。

買うのは一瞬ですけど、ホームセンターはそれで終わらない。
洗剤コーナーを見ていると、「網戸専用の洗剤もあるんだ」とか「トイレの洗剤もいろいろあるんだな」とか、発見につぐ発見。
今度時間があるとき、夏になる前に網戸掃除しよう。
なんて考えていたり、商品と自分の関係性が、かなり面白い。
その後、園芸コーナーで花を見る。
これがまた楽しい。
そして次は素材や工具のコーナー。
締めは、ペットコーナーに移動して、犬や猫、熱帯魚を見る。
飼うことはしないんだけど、自分が飼っているコトを想像して楽しむ。

ホームセンターのペットコーナー

ホームセンターのペットコーナー

売場が商品の無料お試し体験コーナー

ペットコーナーの犬を見ているときに、この子がウチにいたら、可愛いだろうな。
お散歩に連れて行ったら楽しいだろうな。
と考えて、一緒に生活しているところを想像する。
これはある意味、頭のなかで「無料お試し体験」をしていることになる。

これはとっても重要な概念だなって思った。

書店でいえば「立ち読み」していること。
書店は商品である「本」を、いくらでも無料でお試しできる。
何時間立ち読みしていても怒られない。
逆に、書店で売っている本がすべて、ビニールでパックされていたら、本の売上は半分以下になるだろう。
立ち読みができるから、本を買うわけだ。
一時期コミック本がシュリンクされていたけど、そうすることでコミックの売上はかなり減っただろうと思う。

「立ち読み」という「無料お試し体験」があるから、本が売れるのだ。
これは昨今いわれている「フリーミアム」と同じ。
書店という業態は、昔から「フリーミアム」の概念の商売をしていたということ。

ホームセンターのペットコーナーは「無料お試し体験」ができる売場だった。
これはけっこう大きな発見だった。
他の商品でも、工夫したら、その商品を使っている自分を想像させ、購買につなげることができるんじゃないかな。

お客さまの想像力の方向性を決定づけるようなこと。
商品との関係性を意識づけ、自分事に落とし込めるようなこと。
それを売場で展開できたら、個性的で面白い売場になる。

たとえば水道関連売場で、混合栓の工事はカンタンにできるってことを想像させたら、混合栓は売れるようになる。
床材をカンタンに自分で変えることができるのを想像してもらったら、床材が売れるだろうし。
マンションのベランダに露天風呂が自分で作れ、その風呂に入っていることを想像させることができたら露天風呂と工事キットが売れる(んじゃないかな)。
(マンションのベランダに露天風呂を作るのは法律で規制されているかもしれませんが)

まさにお客さまの想像力を活用した「フリーミアム」。

近所のホームセンターで可愛いワンちゃんたちを見ながら思っていたことは、概ねそんなことだった。

ぬいぐるみみたいにふわふわ

ぬいぐるみみたいにふわふわ

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藤村 正宏
1958年、北海道釧路生まれ。著書「モノを売るな!体験を売れ!」で提唱したエクスペリエンス・マーケティング(通称エクスマ)の創始者。集客施設や企業のコンサルティングを行っている。コストをあまりかけない、誰でもカンタンにできる手法で、圧倒的な成果をあげている。 執筆活動、講演活動もする。現在フリーパレット集客施設研究所主宰。

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