「顔晴る」とは決して言わない どちらが儲かるかではなく、どちらが面白いかで選ぼう

面白がる勇気を持つことができるか

ボクの名言に(って、自分で名言って言うなよ)

「迷ったら、どちらが儲かるかではなく、どちらが面白いかで選ぼう」

というのがあります。
好きか嫌いか、それで選ぶのが、今までの経験上正解が多いから。

それってある意味、非常識なことかもしれません。
でも心が動かないことや嫌々やることは、きっとあなたがやってはいけないことなのです。
特に、ビジネスの世界では。
だって、嫌々やった仕事が、成功することは絶対にない。

常識に縛られずに「面白がって」みる。

でも、なかなかできないかもしれませんね。
ボクも、ブログやSNSにメールやメッセージをもらうことがあるんですけど、「どうしても楽しんだり面白がったりできない」という人もいます。
できない人はしようがないですが、それなりに好きなことは何かあると思う、絶対に。
だから、好きなことをどうにかして仕事に組み込めないか? と考えてみたりすると、そこから変わっていくこともあると思います。

できないことは無理してする必要はないですから。
「楽しんでます! 楽しんでます!」
と言いながら、ちっとも楽しくなさそうな人っています。(笑)

楽しむということは無理に楽しがることじゃないんだ。

ボクは昔、アメリカの会社で、レジャー施設を企画して作る仕事をしていました。
レジャー施設というのは、テーマパークとか水族館とか博物館などです。
それで、アメリカのそういう施設に視察に行きました。

サンディエゴに「ホートンプラザ」というショッピングモールができたときなんかは、日本からたくさんの人たちが視察に行った。
そういう団体を見ていて、いつも疑問に思っていることがあったんです。
視察に行く人たちってみんな、パッと見た瞬間にわかるんですよ。
みんなスーツ着て、ネクタイしている。おまけに、楽しいところに来ているのに全然楽しそうじゃないんです。
それじゃ意味ないな、っていつも思っていた。
ディズニーランドにダークスーツのおじさんやおばさんが団体でいるところを想像してみて。
場に合わせたファッションをしろよ!
そんな感じ。

だって、あれは「視察だ」と思って体験しているわけでしょう?
ということは、本当の消費者としての体験になっていないということですから。
「視察だ」と思って行ったら実際の消費者としての体験と全く違うから、本質の部分は絶対にわからないですよ。
そんな視察って意味がない。

でも、視察でも楽しめる人もいるんですよ、やっぱり。
はじける人。
もう仕事だか遊びだかわからなくなって、純粋に楽しんでいる。
真面目な人から見たら、とてもふざけている感じなのかもしれない。

そういうふうになれるといい。

無理なことはしないほうがいいです。
楽しめなかったら楽しめないで、慣れていけばいいわけですから。
いきなり無理に楽しんでいるスタイルをしなくていいです。

無理なポジティブシンキングはマイナスになることもある

あと、よくあるのが「ポジティブ・シンキング」。
ポジティブ・シンキングをやっていてつらそうな人って、時々いますよね?
「僕はポジティブです~~~」って感じでやっているんだけど、メッチャつらそう。
無理している感じがひしひしと伝わってくる。

落ち込んだっていいじゃん、って思う。
ネガティブになったっていいじゃん、っていつも思う。
落ち込むことなんてしょっちゅうありますよね?
前向きに考えられないことっていっぱいありますよね?
そういうときは無理に前向きにポジティブに考えないほうがいいんですよ。

落ち込んだら泣けばいいし、自分に腹を立てればいいんですよ。
また立ち上がればいいわけですから。

無理してポジティブ・シンキングなんてする必要ない。
いろいろな意味で無理をするとうまくいかいないから。
「悪いことを考えたらいけないっ」なんて思わなくていいですよ。
人間なんだから、心配になったりするのは当たり前です。

時々ものすごく明るいメールが来ることがある。
そして、「この人、つらそうだな」って思うことがあります。

大抵「顔晴りますっ」て書いてあると、「そんな言葉使って頑張らなくていいよ、そんなにつらそうにやるんだったら」って思う。
ま、そういう言葉で本人が満足しているんだったら、いいですけどね。
あの類の言葉もすごく違和感がある。
「おつかれさま」を「お楽しみさま」って言う。
「起業」を「輝業」と言う。
ものすごく、無理感を感じるのです。
そういう人は本当に楽しめないと思う。

そう言うと、反発する人もいると思うけど。
あくまでも僕の個人的な見解だからね。
別に、使いたかったら使ってもいいよ。
僕は違和感を感じるから使わないだけ。
瑣末なことだけどね。

「面白がる」というのも無理してやることはないのです。

でも、自分の好きなことは何かあるはずです。
その「好きなこと」の本質をビジネスに落とし込んでみましょう。
そこからスタートするだけでも全然違ってくる。

あるいは、皆がやらないようなことを勇気をもってちょっとやってみようというところからスタートしてもいいです。
いつも出勤のときに通る道をちょっと変えてみよう。
ちょっと遠回りになるけどこっちの道を行ってみよう。
そのくらいからでもいいから何か変化を持たせていくと、だんだん慣れていく。

「~しなければならない」「~であるべきだ」
というのは、自分に限界を設定してるようなものかもしれない。
そういうことが必要なこともあります。
でも、無意識にそれに縛られているケースが多いのです。
だから、常識を疑って、思考の枠を外してみましょう。

「面白がる」ことはすごく大切なんだ。
できれば「面白がって」業界の常識を外していってほしい。

無理してやることはないけどね。

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北海道釧路生まれ。明治大学卒。著書「モノを売るな!体験を売れ!」で提唱したエクスペリエンス・マーケティング(通称エクスマ)の創始者。経営者、ビジネスリーダー向けに「エクスマ塾」を実施、塾生はすでに1000名を超えている。著書は、海外にも翻訳され30冊以上出版。座右の銘「遊ばざるもの、働くべからず」
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