なぜエクスマでは仕事に関係のない『文化・芸術』に親しむことを推奨するのか?

フランスのルーブル美術館にある『サモトラケのニケ』。
翼のはえた勝利の女神『ニケ(Nike)』がが空から船のへさきに降り立った様子を表現した彫像です。
古代ギリシャ彫刻の傑作といわれている。

エーゲ海のサモトラケ島でたくさんの破片が発見され、それを修復してルーブル納められました。

ニケ(Nike)は英語でナイキと発音されます。
あのスポーツメーカーのナイキの会社名はこの女神に由来しています。トレードマークはこの女神の翼をイメージしたそうです。

正面から見たところ
かっこいいよね

芸術や文化が発展するためには「奴隷制度」が必要だった

「もしあなたが芸術や文学を求めているのならギリシャ人が書いたものを読めばいい。真の芸術が生み出されるためには奴隷制度が必要不可欠だからだ。古代ギリシャ人がそうであったように、奴隷が畑を耕し、食事を作り、船を漕ぎ、そしてその間に市民は地中海の太陽の下で詩作に耽り、数学に取り組む。芸術とはそういったものだ。」
<村上春樹:著『風の歌を聴け』>

大学生の頃、この文章を読んで、そうかもしれないな〜って思った。
僕は当時、演劇をやっていて、バイトのお金も芝居に注ぎ込み、それでも足りずに借金をしたり、すごく貧乏だったから。
お金がないと芝居も作れないし、ゆったりと読書もできない。
そんな時代だった。
だから、古代ギリシアの人たちが羨ましかった。(笑)
そして、僕には一生無理だろうなって、ちょっと悲しくなった。
「本当の芸術って生み出すことができないのか・・・」そんな感じ。

でもね、時代は変わります。
今やAIやロボットが人間に代わって仕事をしてくれるようになってきた。
僕たちが遊んでいる間に、寝ている間に、仕事をしてくれて生産性を上げてくれるわけです。

この流れは、前進することはあれ、後退することはありません。
テクノロジーっていうのはそういう宿命を持っているから。

テクノロジーの進化は常に仕事を減らしてきました。
僕がまだ幼い頃、祖母はいつもタライと洗濯板で洗濯をしていました。
それが洗濯機が登場して、僕の母の時代には、洗濯という労働から解放されたわけです。
今でも覚えているけど、洗濯槽の横にローラーがついていて、そこに洗濯した衣類を挟んで回すと脱水になるタイプでした。

ご飯を作るのも一苦労だったと思う。
煮炊きがストーブのようなものの上でやっていたから。
そのうちガスレンジができたり電気炊飯器ができたりして、大幅に仕事が減ったわけです。
掃除機もそうだしミシンやアイロンもそうだった。
家事は時間がかかる重労働だったわけです。

それがテクノロジーの発達で重労働ではなくなった。
テクノロジーの進化は仕事を減らすということです。
電気洗濯機が発明された延長線上のことです。

いずれコンビニも無人になるでしょうしょう。
ユニクロとかに行くとすごいですよね。
買い物カゴ(文字通り物理的なものね)に商品をどんどん入れて、セルフレジの台に置いたら一瞬でお会計ですもんね。
びっくりですよね。
ユニクロはその点すべてが自社商品だからやりやすでしょうけど、いずれどんな店もお会計はスタッフの仕事じゃなくなる。

「単純作業」や「肉体労働」だけでなく、今までAIには難しいと言われて来た仕事も影響が出ています。
医療診断、弁護士の過去の判例調査、文章の作成、新聞社もある種の記事は、AIに書かせています。
ニュースもAIアナウンサーが読み上げていることが多くなってきた。

いずれ車やバスやトラックも自動運転になったり、製品も3Dプリンターが作ってくれる。
ドローンや飛ぶタクシーが縦横無尽に都会の空を飛んでいて、ますます人間の仕事がなくなっていく。

そんな時代になったら、仕事というのは、人間がやる必然性を求められる。
AIやロボットに代替できない、人間しかできない仕事。

本当に人間らしい仕事ってなんだろう。
人間しかできない仕事ってなんだろう。
そう考えたことありますか。

遊び心
物語性
エンタメ性
感性やセンス、勘の領域
雰囲気や空気感のような言葉にできない魅力

そういう要素が必要な仕事が、人間しかできない仕事になっていくんだと思う。

個人個人の「創造性」を発揮する仕事です。


これって、古代ギリシャ時代と同じこと。

だから、文化・芸術などに親しみ、好奇心を持ってリベラルアーツの幅を広げていくことが、経営者やビジネスパーソンには必要な能力になるんだな。

奴隷にならないためにね!




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北海道釧路生まれ。明治大学卒。著書「モノを売るな!体験を売れ!」で提唱したエクスペリエンス・マーケティング(通称エクスマ)の創始者。経営者、ビジネスリーダー向けに「エクスマ塾」を実施、塾生はすでに1000名を超えている。著書は、海外にも翻訳され30冊以上出版。座右の銘「遊ばざるもの、働くべからず」
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