【AI時代の生存戦略】正解(1+1=2)はAIに任せろ。「ちゃんとやらない」勇気が人を動かす

 

なぜ僕たちは「正解」を求めてしまうのか?

そもそも正解って何だろう。
それは「誰かが用意した答え」。

人間は、答えがあると安心する。

失敗したくないから、数字や効率、成功事例といった合理的なノウハウにすがる。書店に行けば、「〇〇の成功法則」や「〇〇力」みたいな本がずらりと並んでいて、つい欲しくなる。

実はこれ、脳の仕組みから見ると仕方ないこと。
脳は「正解・安全・前例」が大好物。
なぜかというと、正解はエネルギーを使わなくて済むからです 。

これは単なるサボりではなく、狩猟採集時代から何万年も続く立派な生存戦略。
昔は、危険を避けてみんなと同じ行動をすることが、命を落とさないために「優秀」だと言われてきました。
その名残が僕たちの脳にはガッツリ残っているわけです。

だから、ある会社の「新規事業本部」の人が、ものすごく面白い新規事業を本部長にプレゼンした時、「これは前例があるのか?」と却下されてしまうような笑い話が、現実に起きてしまう(実話)。
新規事業なのに一番にブルーオーシャンに入ろうとしない・・・、やれやれ。

1+1=2 は「テストの世界」だけのルール

正解の最たる例が、学校のテスト。

テストは「良い点数を取る」というゴールが決まっていて、全員が同じ条件で挑む。
算数や数学のルールでは「1+1=2」になる。

でも、自然界や皆さんの身の回りを見てください。
1+1が2にならないことなんて、たくさんあります。
例えば、粘土を2つ持ってくっつけたら「1+1=1個」になるし、うちの娘が小学校1年生の時にハムスターを2匹飼い始めたら、赤ちゃんが生まれて増えた。これも「1+1が2じゃない」わけです。

「1+1=2」だと決めつけてそこで終わってしまうと、それが3になったり0になったりする可能性を考えられなくなる。
社会もビジネスも、条件は毎日変わるし、ルールも人によって違う。だからこそ、「こうであるべき」という正解に囚われると、クリエイティビティも面白さも全部なくなってしまう。

正しくやろうとした瞬間、面白さは逃げていく

人間は真面目な人が多いから、「ちゃんとしなきゃ」と思いがちです。
ちゃんと時間を守ろうとか、ちゃんと親の役をやろうとか。

でも、「ちゃんとする」は時に呪いになる。
正しくやろうとした瞬間、面白さは逃げていく。

だから僕は、「ちゃんとやらない勇気」を持ってほしいと伝えています。
僕は基本的にちゃんとしていない性格なので、勇気はいらないんだけどね(笑)。

自分が今「正解で動こうとしているな」「損得勘定で動こうとしているな」と気づくことが大事。
無理に直さなくていい。直そうと思った瞬間に、また新しい正解を作ってしまうから。
ただ「あ、今正解を探してるな」と気づく癖をつけるだけで、自然ととらわれなくなっていくんです 。

正解はAIに。人間は「不完全さ」を価値にする

これからの時代、正しさの予測や効率、めんどくさい仕事は、AIがものすごい精度でやってくれる。

じゃあ人間に残されるのは何か?
それは「不完全さ」。
完璧な人間なんていませんし、完璧を装っている人を誰も好きにはなれない。
人間臭くて、欠点があって、不完全だからこそ愛嬌があり、そこに共感が生まれる。

AIが賢くなるほど、人間は不完全でいいんですよ。

正解の呪いから降りて、もっと自分の感覚を信じ、面白くてワクワクする方を選んでいきましょう。


「正解」の呪縛を解き、不完全な自分を面白がるためのQ&A

Q1:なぜ私たちは、ビジネスや人生においてついつい「正解」や「前例」を求めてしまうのでしょうか?

A: 脳が「正解・安全・前例」を大好物としているからです。脳にとって、誰かが用意した答え(正解)に従うことはエネルギーを使わずに済むため、狩猟採集時代から続く生存戦略として体に染み付いています。そのため、失敗を恐れて「〇〇の成功法則」のような合理的なノウハウにすがり、安心したくなってしまうのです。

Q2:ビジネスにおいて「1+1=2」という正解に囚われすぎることの弊害は何ですか?

A: 新しい可能性やクリエイティビティ(面白さ)をすべて潰してしまうことです。現実の社会やビジネスは毎日条件が変わるため、粘土をくっつければ1になり、ハムスターが増えれば3以上になるように、1+1が2にならないことばかりです。「こうであるべき」という正解に縛られると、新規事業なのに「前例はあるのか?」と聞いてしまうような、本末転倒な状況に陥ってしまいます。

Q3:「ちゃんとする」が呪いになるとは、どういう意味ですか?

A: 「正しく、完璧にやろう」と身構えた瞬間に、心のゆとりが失われ、物事の本質的な面白さや体温が逃げていってしまうからです。時間を守る、親やビジネスの役割をこなすといった「ちゃんとする」ことに必死になりすぎると、自分らしさや柔軟な発想ができなくなり、心が疲弊してしまいます。

Q4:自分が「正解や損得勘定で動いているな」と気づいたとき、どう対処すればいいですか?

A: 無理に直そうとしたり、反省したりする必要はまったくありません。直そうとした瞬間に、また「こう直すべき」という新しい正解(呪い)を作ってしまうからです。「あ、今自分は正解を探しにいっているな」と客観的に気づく癖をつけるだけで、自然と固定観念からのとらわれは薄れていきます。

Q5:AIが完璧な正解を出す時代に、人間が「不完全さ」を武器にするとはどういうことですか?

A: 効率や正確さ、予測といった「正しさ」はAIにすべて任せ、人間は欠点や人間臭さ、愛嬌といった「完璧じゃない部分」を隠さずに出していくことです。完璧を装うロボットのような人を誰も好きにはなりませんが、不完全だけど一生懸命だったり、ちょっと失敗したりする姿にこそ人は深く共感します。AIが賢くなる今こそ、自分の感覚を信じ、面白くてワクワクする方へとはみ出す勇気が大切です。

このQ&Aを読んだ方が、「よし、今日はちょっとちゃんとするのをやめて、面白い方を選んでみよう!」と、肩の力を抜いて自分の人生を愛おしんでくれたらいいな。


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北海道釧路生まれ。明治大学卒。著書「モノを売るな!体験を売れ!」で提唱したエクスペリエンス・マーケティング(通称エクスマ)の創始者。経営者、ビジネスリーダー向けに「エクスマ塾」を実施、塾生はすでに1000名を超えている。著書は、海外にも翻訳され30冊以上出版。座右の銘「遊ばざるもの、働くべからず」
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