ソーシャルメディアマーケティングで成功するためには、マーケティング発想を捨てること。

企業の発信は見られなくなっている

ソーシャルメディアマーケティングで成功するため、覚悟をしなければならないのは「マーケティング発想」を捨てることです。

なぜならソーシャルメディアは本質的に売上を上げたり、広告をしたり、集客をするメディアではないからです。
売込みや営業、企業色を嫌うからです。

個人ページのほうが反応ないい

個人ページのほうが反応がいい

たとえば、Facebookで商品やキャンペーンの情報ばかりを発信している企業があったとします。
(ま、そんな企業はあまりみかけないですけど)
そういう企業のFacebookページは、確実に見てもらえなくなります。
なぜなら、Facebookでつながっている人たちは基本的にお友達だからです。
そんな場でいきなり、あまり関係性ない「商品情報」を出すのは、空気を読まない投稿になります。

それはこういう行為をしてるのと同じこと。
あなたが仲間と居酒屋で飲み会をしているとします。
すごく楽しくワイワイと話している時に、友達の知り合いっていうダークスーツの営業マンぽい男性が、名刺を出して自分の商品がいかに素晴らしいかを話すために、割り込んでくる。
「お話し中失礼します。わたくしこういうものです。実は弊社の画期的な新しい保険のパンフレットをもってきたのですけど、お話ししてよろしいですか?」
そんな感じです。
一瞬で場の空気が変わりますよね。
友達の手前「ダメです。今ボクたちは面白い話をしているんだから」って断れないとします。
その人のこと好きになりますか?
たとえそれが、どんなにいい商品、世界を変えるような商品であってもその人に好意を寄せることはありません。
Facebookで、関係性が浅いのに商品紹介をするってことは、そんなことをやっているのと同じなのです。

企業ということだけでハンディがあることを認識しよう

企業色が出ている投稿自体が、友達の投稿に勝ることは稀なことなのです。

ちょっと考えてみてください。
あなたも企業のFacebookページに「いいね!」をしたことありますよね。
過去に「いいね!」をした企業のFacebookページ、最近あなたの二ユースフィードに出てきますか?
あまり出現しなくなっていませんか?
ボクのところには出てこなくなっている。
以前はよく出てきたANAのページさえ、めったに見かけないようになってきた。
それは企業ページの投稿より、友達の投稿のほうに「いいね!」をしたり、「コメント」したり、「シェア」をしているからです。
あなたのそういう行動がそういう結果を創り出している。

Aという企業のFacebookページに以前「いいね!」をした。
でも、投稿があまり面白くない。
だから「いいね!」もしなくなる。
かたや、ツボイ君の投稿はいつもバカみたいなものを口から出したり鼻から出したりして、面白い。
また、カベシタ君の投稿もいつも鋭くて役立つ。
ノリヤマ君の投稿は気づきがあって有益。
そうしたら、そういう良く知っている友達の投稿に「コメント」したり「いいね!」をしますよね。

あなたにとって、そのA企業より友達のほうがエッジランク(Facebook内の関係性)が高いってことになる。
エッジランクのより高い投稿が、あなたのニュースフィードに出現しやすくなる。
今のところこれがFacebookのアルゴリズムになっています。
A企業はページにたくさん「いいね!」してもらったのに、投稿の反応は徐々に少なくなっていく。
そういう結果になるのです。
だから、どんどん見てもらえなくなるということ。

ソーシャルメディアマーケティングで重要な視点

企業のFacebookページを、より見てもらえるためには、常識的な当たり障りのなり投稿だとダメなんです。
Facebookページを作る企業が増えてきたことも、その傾向に拍車をかけている。
競争率が高くなってきた。
誰でもやるような、きれいな写真やスタッフの紹介くらいではダメ。
もっと親近感のある、面白い投稿を心がけることです。
もっともっと、読者と近い存在になること。
お客さまと企業という関係性ではなく、仲間・友達という関係性を目指すこと。

親近感を出すためには、顏が見えることが重要です。
担当者や経営者が実際に顏を出して、個人の魅力を発信することが大事なんです。
ソーシャルメディアの目的は関係性の構築です。
だから「個」を出すことがとっても大事です。
会社や組織、社内のチームと仲良くなりたいと思っている人はいません。

だから、Facebookは、まず、企業のFacebookページより、個人のページに力を入れるのがいい。
Facebookは実名の個人と個人のつながりが基本ですから、あなた自身の個人を出すことが大切。
たくさんの人とつながって、あなた自身の人柄を理解してもらうことを目指しましょう。
そして時々会社のFacebookページをリンクした投稿をする。
それのほうが見てもらえるようになる。

特に経営者や社長、ビジネスリーダーは顏を出して発信すること。
ソーシャルメディアが普及している現代、経営者の顏が見えない会社の製品は買わないという人がけっこういます。
この傾向はますます顕著になっていくと予想される。
経営者の人柄が企業の業績に影響する時代だってことです。

個人でたくさんの人とつながり、信頼を得てから、あなたの会社のFacebookページをシェアしてあなたのお友達に紹介する。
そうすると、あなたの紹介ですから、そのFacebookページの投稿にいいね!やコメントがつきます。
あなたのFacebookページのエッジランクが上がるわけです。
手間がかかりますが、この順番が大切です。
あなた個人がソーシャルメディア上で信頼され、共感されることを第一に考えること。
それが「関係性」を作るためには、大切なことなのです。

関係性は重要だけど、会社とは作りにくい

だいたい関係性っていうのは、会社とは作りにくいものです。
関係性というのは個人と個人の方が作りやすい。

ボクは飛行機に乗るときには、ANAを使うようにしています。
昔から応援している企業です。
でも、ANAのことは好きですけど、ANAとは仲良くなりたいとは思いません。
でも、ANAで働いているCAの大原さんとは仲良くなりたいと思う(笑)。
そういうことです。

あなたは世界にひとりしかいない貴重な存在です。
だからあなたが個を出して発信したら、それは世界で唯一の発信なのです。
商品もあなたが勧めることで、あなたが勧めている○○という、独自の価値のある商品になるのです。
個人を出した発信。
人柄を出した発信を心がけることです。

まずは、生活者と仲良しになることが肝要だということなんです。
お客さまと思うのではなく、友達や仲間と思うようにしましょう。

ソーシャルメディア、特にFacebookで売上を上げようとか、SNSを広告の代りにしようとか、そういうことを思わないほうがいいってこと。
これが「マーケティング発想」をしてはならない理由です。

しっかりとした関係性が構築されて、コミュニティができたら、売ろうと思わなくても売れるようになるのです。

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藤村 正宏
1958年、北海道釧路生まれ。著書「モノを売るな!体験を売れ!」で提唱したエクスペリエンス・マーケティング(通称エクスマ)の創始者。集客施設や企業のコンサルティングを行っている。コストをあまりかけない、誰でもカンタンにできる手法で、圧倒的な成果をあげている。 執筆活動、講演活動もする。現在フリーパレット集客施設研究所主宰。

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