
数字を追う手で、心を置き忘れていないか できる人ほど陥る“KPIという罠”
ぼくは時々思うんです。KPIって、なんだか“冷たい目”をしているなって。たとえば、SNSのフォロワー数。月末のレポートで「前月比+872」って書いてあると、「よし、伸びたな」って言われる。けれど、それが「誰が増えたか」とか「その人と何が通じ合ったか」なんてことには、誰も触れない。ただの“増えた数”として通過していく。数字は、いつも無口だ。もちろん、経営には数字がいる。KPIは羅針盤のようなものだ。売上、利益率、コンバージョン、リーチ数。ぜんぶ大事なことだ。でもね、それだけを見つめていると、景色がボヤけてくる。