遊びこそ最強のビジネススキル

劇団藤村組のバズチカ稽古

日曜の夕方、ふと思った。
「この一週間、ちゃんと“遊んだ”かな?」って。

でもすぐに、
「けっこう遊んでいるよな」って、思った。やばいくらい仕事らしい仕事していないわ。

6月2日(月曜日)に演劇をする劇場(上野バズチカ)で、スタッフと橋本くんと、照明や音響の設置をした。
火曜日と水曜日は、その劇場を使って、7月8-9日に公演する、劇団藤村組の舞台稽古。
<劇団藤村組『シュレディンガーの猫』の詳細>
北海道から九州までの塾生が集まってきた。みんな真剣に演劇をつくっている。

水曜日の夕方には、伊豆長岡温泉に移動。
木曜日、金曜日と、「藤村流経営者塾」の合宿。
合宿のテーマは、『どうでもいい』。
「どうでもいいと思える心を持つと、人生も仕事もうまくいく」という考え方を体験してもらう。
そのために、自分をいつもより出して、自分が無意識にかぶっていた「殻」を破る。
そんなワークショップをやった。
おもしろくて、会場はいつも爆笑の渦。

金曜日の夜に帰ってきたら、さすがにかなり身体が疲れていた。
土日は好きなことしかしなかった。

藤村流経営者塾の参加者さんと

こんなふうに振り返ってみると、遊んでいるだけで、いつ仕事しているのか、わからないよね。
ある意味、すごく仕合せだよな。
僕にとっての遊びが、すべて仕事につながっているから。
というか、遊んでいるうちに、仕事のヒントが芽生えて、それが時の中で仕事になった、って感じだね。遊びのチカラ、すごい。

忙しい日々のなかで、ついつい仕事のことばかり考えてしまう人が、多いように思える。
でもね、本当に仕事がうまくいってる人って、実は“遊び”もうまいと思うのです。
しかも、ただの気晴らしじゃない。
全力で、夢中で、遊んでる人。

遊びは心と頭を豊かにする

最近、ある記事に出会って、すごく腑に落ちた言葉がありました。

「遊びを単なる気晴らしではなく、心と頭を豊かにする体験として捉える人=仕事でも全力投球できる人」

この言葉、いいな〜って思った。

「ちゃんと遊ぶ」って、実は“まじめ”なこと。

たとえば——

・旅先で見た朝焼けが、次のプレゼンの色使いに影響した。
・ライブの熱気が、自分の企画にエネルギーを与えてくれた。
・陶芸教室で感じた“無心の集中”が、仕事の取り組み方を変えた。

こういうことって、偶然のようでいて、実は“遊び”がなければ起きなかったこと。
遊びは、感性をリセットし、直感を取り戻す、ビジネスの「燃料」みたいなもの。

「遊び=浪費」だと思ってると、損します。

一方で、遊びを「現実逃避」や「時間の浪費」としか思えない人もいる。
そういう人に共通するのは、「遊びに罪悪感を持っている」ということ。
SNSに投稿するときも、遊んでいるように見えるような画像には、「これは仕事です」みたいなエクスキューズを書いちゃう。

でも、それって本末転倒だと思うのです。
人間って、夢中になってるときがいちばん魅力的。
むしろ、ちゃんと遊べてないことのほうが、仕事に悪影響があるかもしれない。

「あそび心のある人」が、選ばれる時代

いま、SNSも、商品も、広告も、
「まじめで正しいこと」だけじゃ響かなくなっている。

心が動くのは、“遊び心”や“余白”や“ちょっとしたユーモア”だったりする。

だからこそ、
これからの時代に求められるビジネススキルは——

ロジックだけじゃない
遊び心を持って、仕事に向き合える感性
自分が面白がってることを伝染させる力

それこそが、もっとも“人を動かす力”になると思うんだけどね。

ちゃんと遊んで ちゃんと働く

「ふざけてる?」って言われたら、こっちのもの。遊びは、創造の原点だから。

本気で遊べる人は、本気で働ける。
その逆もまた、しかり。

自分に、こんな問いかけしてみよう。

「今、ちゃんと“遊んで”いるだろうか?」

ってね。

今週は中盤から、長い北海道出張が始まります。
楽しんで、遊びのような仕事、仕事のような遊びをするよ。

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北海道釧路生まれ。明治大学卒。著書「モノを売るな!体験を売れ!」で提唱したエクスペリエンス・マーケティング(通称エクスマ)の創始者。経営者、ビジネスリーダー向けに「エクスマ塾」を実施、塾生はすでに1000名を超えている。著書は、海外にも翻訳され30冊以上出版。座右の銘「遊ばざるもの、働くべからず」
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