ずっと続く競争の優位性なんてない、って感じることがある

ツツジの花が咲き乱れている…というか、正確には、咲き乱れているところと、まだ咲いていないところがある。
これから咲き始める準備をしている花もあるんだろうな。

それにしても、同じ種なのに、どうして咲く時期が違うんだろう。
日照時間とか、風の影響とか、土の違いとか、その子の性質の違いなのかもしれない。
そう考えると、面白いな。

ともあれ、咲く時期は競争じゃないし、おのおの自分の花を咲かせたらいいんだよね。

でも、人間って、競争が好き。
ビジネスの世界なんて、競争優位性をいつも争っている。

でもね…

ずっと続く競争優位性なんて、本当はないんじゃないかって、思う。

どんなに時間をかけてつくった商品でも、気がついたら似たようなものが出てきて、あっという間に、「特別じゃないもの」になってしまう。時代も、容赦なく変わっていくし。

昔は、それでもよかったのかもしれない。

いい商品をつくれば売れる
いいサービスを提供すれば選ばれる

そんな、わかりやすい時代。

でも今は、いいものなんて、いくらでもある。
むしろ、いいものしかない。

そうなると、どこで選ばれるかっていうと、もう、機能でもスペックでもなくて、もっと曖昧なところに移ってきている気がする。

この人から買いたい。
この店が好きだ。
理由はうまく説明できないけど、なんとなく惹かれてしまう。

そういう感覚。

いわゆる「ファン」とか「信者」って、言葉にするとちょっと強いけど、でも本質は、そこにあるんじゃないかなと思う。
商品じゃなくて、人や世界観に惹かれている状態。
不思議なんだけど、そういう関係になると、多少のことでは離れない。
少しくらい高くても、多少不便でも、それでも選び続けてくれる。

じゃあ、それはどうやって生まれるのかって考えると、
たぶん、「何を売るか」よりも、「どう在るか」に近い気がする。
どんなことを考えているのか。
どんな価値観で生きているのか。

何を大切にして、何に心を動かしているのか。そういうものが、日々の発信の中に、にじみ出てくる。
うまくつくろった言葉じゃなくて、少し不器用でも、ちゃんと自分の言葉で出ているもの。
たぶん人は、情報の正しさよりも、
その奥にある「温度」を感じているんだと思う。

だから、真似されないものをつくろうとするよりも、真似できない関係をつくるほうが、ずっと自然なのかもしれない。
商品は真似される。
やり方も、すぐに広まる。
でも、その人そのものは、真似できない。

そう考えると、競争優位性って、外側にあるものじゃなくて、いつの間にか、内側からにじみ出てくるものなのかもしれない。


なんとなくそんなことを、最近、よく思う。

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北海道釧路生まれ。明治大学卒。著書「モノを売るな!体験を売れ!」で提唱したエクスペリエンス・マーケティング(通称エクスマ)の創始者。経営者、ビジネスリーダー向けに「エクスマ塾」を実施、塾生はすでに1000名を超えている。著書は、海外にも翻訳され30冊以上出版。座右の銘「遊ばざるもの、働くべからず」
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