時代に合わなくなった仕事はなくなる
先日、空港にあるANAのスイートラウンジで仕事をしていて思った。
「どこでも、まったく支障なく仕事ができるんだよな」
高性能のパソコンやスマホ、大容量のクラウド、高速のWi-Fi。
こういう環境があれば、いつでも、どこでも、まったく同じ仕事環境を持つことができる。
そしてボクたちは、いつの間にかそれを当たり前に使っている。
何も疑問を感じないで、不思議だとも思わず、日常的にこういう環境を利用している。
テクノロジーの進化が、社会のカタチをも変えてしまうのは、歴史的な事実です。
実際、インターネットやパソコンが登場してから、社会は確実に変わりました。
働き方やビジネスが劇的に変わった。
そして今はSNSが普及して、すべての企業がマーケティングやブランディングの考え方を根本から見直さなければならないような状況になっています。
経営の考え方や企業理念さえも見直す必要に迫られている。
まさに環境が激変している。
進化しなければ、淘汰され、滅亡してしまうのです。
Googleのラリー・ペイジが「20年後、あなたが望もうが、望むまいが現在の仕事のほとんどが機械によって代行される」ということを言っています。
確かにそうだよなと思った。
コンピューターやスマホがハイスペックになり廉価になりました。
ほとんどのアプリは無料みたいな金額です。
ロボットの技術は進化し、名医よりも上手に手術をするロボットもいる。
人工知能も発達して、より人間的な文章を書いたり、人間よりも上手に車を運転したりしている。
3Dプリンターの発達で、オーダーメイドが早く安くできるようになった。
会計事務員が激減している。
情報処理なんて誰でもできる時代になった。
簡単なアプリがあれば、誰でも情報処理ができる。
弁護士の仕事も減っている。
人工知能が過去の判例を膨大なデータから収集して編集してくれる。
多くの弁護士が人工知能上司の下で働くような時代。
歯科技工士が激減している。
歯医者さんに3Dプリンターのような機械が入って、虫歯の治療中に患者さんの3Dデータをスキャンして、かぶせる歯を作ってくれる。
こういうふうに考えていくと、今あなたがやっている仕事も、もしかしたら将来なくなる可能性があるかもしれない。
テクノロジーが発達することで、それに取って代わられる。
あるいはロボット技術や人工知能が進化することで、それに取って代わられる技術。
そういう仕事がこれからもたくさん出てくるということ。
20年後には今ない職業がたくさん登場している
アメリカのある研究者が入っていた、今年小学校に入った子が20年後社会に出たときには、70%の子が今存在しない職業に就いているって、いうのも現実味のある話です。
ボクらが子どもの時代は、「人と違うことをやってはいけません」と教わりました。
個性はなくてよかった。
戦後の教育というのは、工業化社会でもくもくと正確に仕事をするような人間を生み出すことが目的でした。
皆と同じであり、間違わない、ミスをしない人間を育ててきた。、
間違ってはいけないとずっと教わってきました。
計算もそうだし、漢字もそうだし、間違わないことが第一優先でした。
だから個性なんていうのは邪魔だったんです。
でも間違わないことが一番得意なのはコンピューターです。
そういう目的で子供たちを育てていくと、どんどんコンピューターに取って代わられるようなことになっていくわけです。
こういうことって面白いなと思う。
世の中が変わっていくと、社会環境がどんどん変わっていく。
環境が変わっていくと、いろいろなものが変わらざるを得ない。
ビジネスの環境も変わっているわけですから、あなたのビジネスも変わらざるを得ないということです。
そうでないとやっていけないということ。
でも確実に言えるのは、面白くてエキサイティングで、楽しい時代になったってことです。
この時代をいかに豊かに楽しむか、いかに豊かにおもしろがれるか。
特に中小企業にとってはすごくいい時代です。
大きな企業は大変だなと思いますけれど、中小企業が大きな企業と対等に商売できるようになりました。
一個人も生中継できるテレビ局を持っているような時代なのです。
コンサルタントの力量が試されている
コンサルタントというボクたちの仕事も影響が出ます。
スキルやノウハウだけを教えているコンサルタントは、これから下層階級に入っていくでしょう。
だって、スキルやノウハウは誰もが簡単に無料で手に入る時代になったから。
さまざまなビジネス・ノウハウはインターネット内に無料でたくさん存在しています。
だからスキルやノウハウにお金を払う企業は減っていきます。
コンサルタントの力量が試されていく時代。
スキルやノウハウだけ提供している人は、テクノロジーの下僕になっていく。
それ以外の何かを提供しなければなりません。
それは、もしかしたら編集の力かもしれないし、もしかしたら情報の力かもしれない。
思想や感性に訴えるものかもしれない。
独自のものを提供できなかったら、やっていけない時代なんだな。
藤村 正宏
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