怒ったまま、落ち込んだまま、選択しないこと

人生は選択の連続 ── 穏やかな心が、未来をつくっていく

朝、目が覚めた瞬間から、人生は“選択”でできている。

布団の中でもう5分ゴロゴロするか、思い切って起きるか。
朝ごはんにパンを選ぶか、ご飯を選ぶか。
駅まで早歩きするか、のんびり歩くか。
どの車両に乗るか、座るか立つか、誰の隣に座るか。

そんなちいさな選択の積み重ねが、実はその日の気分を左右する。
そしてその日の気分が、出会いや出来事に微妙な影響を与える。
つまり、選択の“クセ”が人生そのものをつくっていくんだな。

若い頃に、尊敬していた年上の女性に言われたことがある。
「運がいい人って、実は“いい選択をしてる人”なのです」って。

たとえば、イライラした朝に会社へ向かう途中、
混んだ電車で「なんでこんなに人が多いんだよ」と文句を言いながら乗ったら、
前に立ってた人の態度にさらにムッとして、朝からずっと不機嫌な気分が続いてしまった。

でも逆に、同じ電車でも、
「ちょっと混んでるけど、みんな今日もがんばってるんだなぁ」って思って乗ったら、
降りた駅で偶然知り合いとばったり会って、思いがけずいい一日になった──
そんなことって、ある。

選択は、心の状態から生まれる。
怒ってるときにする選択、
落ち込んでるときにする選択、
焦ってるときにする選択──
たいてい、あとで「なんであんなこと言っちゃったんだろう」とか「やっぱりやめときゃよかった」と後悔する。

だからこそ、**穏やかな心でいることが、いちばんの“選択の土台”**になる。
心が整っていれば、判断もぶれないし、人にもやさしくできる。

そして何より大事なのが、「笑顔」。

笑顔ってね、本当にすごい力があるんです。
どんなに言葉を飾っても、笑顔がなければ伝わらないことがある。
逆に、何も言わなくても、笑顔だけで場の空気が和らぐこともある。

僕の塾生さんの経営者が「採用の最後の決め手は、笑顔なんだよね」って言ってました。
知識やスキルも大事だけど、結局は“どんな空気をつくれるか”が大切なんだと。
わたしたちは、そんな「空気」を毎日選びながら生きてるんです。

選ぶのは、怒りか感謝か。
文句か、ありがとうか。
そして、そのときの心の状態が、次の出会いをつくっていく。

だから今日も、できるだけ穏やかに。
できるだけ笑顔で。
ケチケチしないで、笑顔をまわりに配っていこう。
笑顔って、いちばん安くて、いちばん価値のある贈り物だから。

あなたの今日の“選択”が、
ちいさくてもあたたかな未来をつくってくれますように。

 

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北海道釧路生まれ。明治大学卒。著書「モノを売るな!体験を売れ!」で提唱したエクスペリエンス・マーケティング(通称エクスマ)の創始者。経営者、ビジネスリーダー向けに「エクスマ塾」を実施、塾生はすでに1000名を超えている。著書は、海外にも翻訳され30冊以上出版。座右の銘「遊ばざるもの、働くべからず」
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