映画『夜の大捜査線』のDVDを購入
好きだった黒人の名優、シドニー・ポワチエさんの訃報に接して『夜の大捜査線(In the Heat of the Night)』という映画が観たくなった。
確かDVDを持っているつもりだったんだけど、探してもどこにもなくて、勘違いだったのかもしれないと思い、買ちゃえ、ってことでAmazonで調べた。
新品がなくて、中古を4000円くらいで買った。
シドニー・ポワチエさんは黒人として初めてアカデミー主演男優賞を受賞した名優でした。
1958年の『手錠のままの脱獄』で黒人として初めてアカデミー賞主演男優賞にノミネートされ、その6年後には『野のユリ』の演技で黒人として初めて受賞。
アメリカで人種間の緊張が高まっていた1950~1960年代、『招かれざる客』や『夜の大捜査線』(いずれも1967年公開)などで、黒人俳優として主演をする草分けになった。
白人俳優が当たり前だった時代、さまざまな役柄を次々と演じ、広く人気を博しました。
『夜の大捜査線(In the Heat of the Night)』は中学生の頃に初めてて観た映画。
とても面白くてその後ハヤカワポケットミステリーの原作も読んだ。
主人公の優秀な黒人刑事が、まだ人種差別が残っている南部で殺人事件に巻き込まれ、さまざまな妨害に合いながら、事件を解決していく。
アメリカの公民権運動が盛んな頃に作られた、傑作。
アカデミー作品賞と、もう1人の主演、白人警察役のロッド・スタイガーが主演男優賞を獲得した。
現題が、In the Heat of the Night「夜の熱気の中で」。
テーマ曲In the Heat of the Nightをレイ・チャールズが歌っている。
エンターテインメントとしても面白く、かっこよく、素敵な映画だった。
映画館に通っていた中学時代を思い出した
僕が映画館にいくようになったのは、中学1年生のころでした。
最初に友人と観に行った映画が『荒野の7人』。
黒澤明監督の『七人の侍』のオマージュ作品です。
これで映画館で観る映画の魅力にハマった。
大きなスクリーンで、大きな音で映像を観る迫力。
当時釧路には映画館がけっこうあった。
ミラノ座、テアトルスカイ、釧路劇場などなど。
今は一軒もないですけどね。
中学生の僕は毎週のように日曜日に通っていた。
当時ロードショーの入場料は大人で7~800円。
中学生だから多分もっと安かったんだと思う。
あの当時、ロードショーは2本立て。
ある意味贅沢だったよな。
『ある愛の詩』で悲しみに打ちひしがれ
『シェルブールの雨傘』でのカトリーヌ・ド・ヌーブの美しさに酔い
『レット・イット・ビー』でジョン・レノンにシビレて
『スティング』でシナリオの大切さを知り
『ベニスに死す』でわけがわからなくなり
『燃えよドラゴン』で自分が強くなったように思え
『ジャイアンツ』でジェームス・ディーンをみて
『ダーティハリー』でクリント・イーストウッドに憧れ
『ロミオとジュリエット』でオリビア・ハッシーに恋をした。
他にも
『レッドサン』
『スコルピオ』
『愛の嵐』
『パリは霧に濡れて』
『風と共に去ぬ』<リバイバル>
『2001年宇宙の旅』
『猿の惑星』
あとはもうどんな映画を見たか忘れるくらい、片っ端から観ていた。
友人と行ったり、ガールフレンドと行ったり、一人で行ったしたけど、いつもワクワクしていた。
ポップコーンを初めて食べたのも、映画館だったと思う。
映画を観る前や映画を観終わったあと、買い物をしたり(レコード屋や本屋だったけど)。
蕎麦やカレーを食べたり、喫茶店に行って友達と話したり。
そんな全てが映画というイベントを中心に回り、思い出となっていく。
映画を観に行くというのは、単に映画を観るというコトじゃない。
その前後の時間も含めての体験なんだと、今更ながら思えるのです。
そう考えると、映画館で映画を観るというのは、捉え方によっては、豊かな時間を提供する体験商品といえます。
映画館とストリーミング配信での同時公開の時代。
映画館で映画という「体験価値」は、ますます高まっていくはずです。
特別な体験。
映画関係者の人たち、あるいは映画館があるショッピングモールや商店街、それぞれ面白い展開も考えられそうですよね。
想像力に期待です。
藤村 正宏
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