緻密な計画よりも、大雑把で臨機応変な計画を – 世の中エクスマになってきた

エクスマセミナーはジャズのライブがお手本

昨日は、九州のパナソニックさんの社内研修でした。
参加してくれた約70名の社員さんたち、とっても楽しんで参加していただきました。
やっているボクもとても楽しかった。
最初思っていたシナリオとちがうワークをやったり、パナソニックの部長さんが「ペルソナ」の話しをしたので、それを受けて突然、ちがう事例を解説したり。
流れの中で臨機応変に変えました。

Panasonicの研修の様子

Panasonicの研修の様子

ボクはセミナーや、社員研修、講演などをやっているわけですが、その場で、けっこう臨機応変に内容を変えていきます。
場の空気、参加者がリピーターが多いのか、初めての人が多いのか、年齢層はどういう人が多いか、経営者が多いのか、どういう業種業態の人が参加するのか。
どういう事例が受けて、どういう事例には関心がないのか。
途中で事例を変えたり、話の組み立てを変えることなんて、日常茶飯事です。

そして、これがボクの主催する「エクスマセミナー」になると、もっと顕著になる。
当日始まる前、どんなセミナーになるか、自分でもわかりません。
朝の時点では、まだシナリオが決まっていないから。
セミナーが進むにつれて、当初思い浮かべていたシナリオがどんどん変わっていく。
そういうのが「エクスマセミナー」の特徴です。

だから、ゲスト講師の話を聞いていて、後半の事例が変わったり、追加したりすることは日常茶飯事です。
ライブ感が大切だと思う。

まるでジャズのように、テーマがあり、インプロビゼーション(アドリブ)があり、インタープレイ(演奏者の掛け合い)がある。
そういうセミナーを目指している。
これは面白いです。
まさに、ジャズのライブのようなセミナーです。

ボクは大学生の頃、新宿にあるジャズのライブハウス「Pit Inn(ピットイン)」によく行っていました。
日曜日の昼間や夜、あるいは土曜日の夜には有名な人が出るんですが、ある日曜日の昼間、トロンボーン奏者の第一人者の向井滋春さんのライブに行ったんです。
いまだに活躍されていますけれど、向井さんの演奏、好きなんですね。

その日、向井さんの演奏を聴いていたら、夜の部に出るサックス奏者の植松孝夫さんという人が客席にいた。
自分の出番の前に、早めに来て、向井さんの演奏を聴いていたんですね。
そうしたら向井さんが植松さんがいることに気がついて、「植松さん、こっちに来て一緒にやろうよ」と呼びました。
植松さんは「いいよ」と言って出てきたと思ったら、「この曲のこれね」と言っただけで、何の打ち合わせもせずに、いきなりその場でものすごい演奏を始めたんです。

それを見たとき、すげえな、これ、めっちゃ面白いと思った。
今この場所でしか聴けない演奏ですから、今ここで聴けるのは客としてすごくラッキーという感じでした。
これがジャズの魅力だなと思います。
即興演奏がジャズにすごい魅力になっているわけです。

何を言いたいかというと、今、そういう経営が求められているということなんです。

臨機応変な即興演奏が成功する経営

今、ビジネスの環境がどんどん変わっています。
環境がどんどん変わっているから、本当にその場のインプロヴィゼーション、アドリブ、即興演奏がすごく大事になってくる、ということなんです。

高校生の頃から通っている釧路のジャズ喫茶『ジズイズ』

高校生の頃から通っている釧路のジャズ喫茶『ジズイズ』

先日、Facebookにこんな投稿をしました。

「中期経営計画をしっかり作る会社は、かなり危ないと思う。インプロヴィゼーションができないから。」

それに、本間正人先生が素晴らしいコメント。
(本間先生は、日本にコーチングを最初に導入した、超有名な先生です。NHKの教育番組のご自分の番組もたくさん持っていた先生。今度発売する雑誌『商業界』のエクスマ特集号にも対談で登場してくださいました)

「今の時代の5年間は、かつての数世紀に相当する激変がある訳で、5年計画にしばられていたら沈没するのは目に見えていますね。1年計画でさえ、君子豹変す、の姿勢なくしては危ういと思います。」

確かに5年前には考えられなかった道具を消費者は持ったわけで、5年前と今では世の中が大きく変わっています。
企業は好むと好まざるとにかかわらず、そのチャンネルのアクセスをしなければ、大幅に商機を逃すということです。
でも、それは見方によっては、いままでアプローチがなかなか難しかった潜在顧客にも、アクセスできるってことです。

5年前に今の状況がわかっていた人っていないですよね。
もしかしたら1年前でもわからなかったかもしれない。
スマホがこれだけ普及して、誰もがスマホを生活ツール、ビジネスツールとして使っている。
消費者がソーシャルメディアという発信の道具を持ってこれだけ発信するようになる。
5年前には想像もつかなかった。

ということは、5年前に立てた5年後を見据えた経営計画は当てにならないということになりますよね。
長期や中期の経営計画を立てても、それをそのとおり実現するのは無理だ、ということ。
この変化のスピードだと5年後はわからないですよ。
もしかしたら1年後もわからないかもしれないです。

計画を立ててもそのとおりにはいかない、ということです。
というか、計画どおりに行ったら、それはある意味失敗かもしれない。
計画を立てながら行動して、行動しながら修正していく。
そういうジャズセッションみたいな経営をしていかないと、これからは環境に合わなくなっていくのです。

まさにエクスマのセミナーでいつも言っている、

「ともかくやってみる、ダメだったら変えればいいんだから」

そういうことです。

頭を使って、考えること。
そして計画しながら行動する。
行動しながら計画する。
それが今の時代大切なんだなと思う。

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藤村 正宏
北海道釧路生まれ。明治大学卒。著書「モノを売るな!体験を売れ!」で提唱したエクスペリエンス・マーケティング(通称エクスマ)の創始者。経営者、ビジネスリーダー向けに「エクスマ塾」を実施、塾生はすでに1000名を超えている。著書は、海外にも翻訳され30冊以上出版。座右の銘「遊ばざるもの、働くべからず」

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