僕が最初に本を出したきっかけは予想外の電話だった
ある日、人生を変えるような電話がかかってきた。
「藤村さん、ビジネス書出しませんか?」
相手は、親しい友人ではなく「友達の友達」だった。
2001年、21世紀が始まった頃、の実話です。
そこから僕の最初の著書
『「モノ」を売るな!「体験」を売れ!』を書いたのです。
こういう現象、社会学では「弱い紐帯(ちゅうたい)の強み」と呼ばれていて、親しい人ではなく“ちょっと遠い人”からこそ、新しい情報やチャンスがやってくると証明されているのです。
僕自身、本の出版もTikTokの仕事も、まさに「友達の友達」から始まりました。
SNS時代の今、この弱いつながりをどう活かすかが、
ビジネスの未来を左右していくのだと思います。
弱いつながりは、ビジネスの「扉」を開けてくれる
社会学者マーク・グラノヴェッターが提唱した「弱い紐帯の強み」という仮説。
イノベーションや新しい情報は、親しい人(強い紐帯)からではなく、
むしろ「友達の友達」や「知り合いの知り合い」(弱い紐帯)からやってくる。
なぜか?
親しい人は環境や価値観が似ていて、持っている情報も自分と同じ。
一方で、少し遠い人はまったく違う環境にいて、異質な情報を持っている。
だからこそ、弱い紐帯は新しい扉をノックしてくれるのです。
僕にとってその扉は、出版であり、TikTokであり、新しい仕事のきっかけでした。
つまり弱い紐帯は、ビジネスの未来を広げる“扉の鍵”なんです。
SNSは「弱い紐帯の宝庫」
では、どうすれば弱い紐帯を増やせるのか?
その答えが、まさにSNSです。
SNSは「知り合いの知り合い」を一瞬で可視化してくれる。
しかも「6次の隔たり」の法則どおり、誰もが6人以内で世界中の人とつながれる。
SNSはその距離をもっと短くしているのです。
イベントやパーティに行く前に、SNSで参加者リストをチェックしておく。
そこに会いたい人がいたら、共通の知り合いに紹介してもらう。
駄目で元々、SNSは「つながりの経済」を動かすための最強の装置です。
3ステップで「弱い紐帯」を味方にする
では具体的にどうすればいいか?
ここでは3つのステップに整理してみます。
ステップ1:やりたいことをオープンに発信する
欲しい未来は、声に出さなければ届きません。
「出版したい」「仲間を探している」とSNSに書くことで、
弱い紐帯が「あの人が欲しがっていた情報だ」と動き始めます。
ステップ2:新しい出会いにオープンでいる
親しい人とだけ話していては、情報は広がらない。
セミナーや交流会で「こんにちは」と声をかけるだけで、
思わぬチャンスにつながることがあります。
ステップ3:SNSでつながる
SNSは「紹介の連鎖」を見える化してくれます。
共通の知り合いを頼る、イベントで会う前に事前に接点を作る。
積極的に仕掛けるほど、つながりの経済は動き出します。
「弱い紐帯=つながりの経済」
エクスマで僕が伝えている「つながりの経済」とは、まさにこのこと。
人と人のつながりが価値を生み、弱い紐帯が新しい経済を動かす。
モノを売るのではなく、つながりを売る。
そこから共感や体験が広がっていく。
SNSはそのための最高のフィールドです。
発信し、出会いに心を開き、つながる。
そうすれば、弱い紐帯はあなたを思いもよらない未来へと導いてくれるでしょう。
エクスマのSNS時代の基本姿勢
大切なのは「自分から心を開くこと」と「小さなつながりを信じて動くこと」。
これが、エクスマが提唱するSNS時代の基本姿勢です。
あなたが一歩踏み出したその瞬間から、弱い紐帯は確実に力を発揮し、
ビジネスも人生も、思いがけない方向へ広がっていきます。
ここで読んでくださったあなたに質問です。
あなたにとって、思いがけないチャンスをくれた“友達の友達”は誰ですか?
きっとその体験が、また誰かの「扉」を開けるヒントになるはずです。

藤村 正宏

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